商品コード:1308-047c[DECCA] P.フルニエ(vc) R.クーベリック指揮ウィーンpo. / ドヴォルザーク:Vc協奏曲Op.104
商品コード: 1308-047c
商品詳細:誰もが知るこの有名なドヴォルザークのVc協奏曲は、チェリストの演奏スタイルや力量が顕になりやすい。フルニエは深い洞察力によって、この作品がチェロに求めてくる音色・表現の様々な表情の違いを弾きわけている。重厚で力強い音色はもちろん、チェロとは思えない繊細な音のレガート、柔らかく伸びる音色など、一度として同じ顔を持たず、フルニエ自身の声のような生々しさ、躍動感に満ちたチェロに耳を奪われる。フルニエの魅力を余す所なく楽しめる1枚。フルニエはこの曲を何度か録音しており、1948年クーベリックと旧SP録音がある。また1961年ジョージ・セル/ベルリンpo.とDGGに再録音がある。この録音は1954年のフルニエ48歳の壮年期の録音である。録音も1948年とは比較にならないほど高音質でライヴ録音など含め10回以上、スタジオ録音だけでも3回ある録音の中で最高位に数えられる録音で間違いない。フルニエのソロは意外な程情熱的である。しかし暴走するようなことはなく、基本どっしりしたスタンスで特徴的なロングトーンを駆使して気品を保ち続ける姿勢は崩さない。部分的には豪快なボーイングを見せるが荒々しさは皆無である。フランス人であるフルニエだが、この曲からはどこか暗調で淋しささえ漂う曲調となっており、ラテン気質が全面に出ることはなくドヴォルザークの曲に寄り添った様子が窺えるのである。この録音が名演とされる由縁はそのあたりにあるのではないだろうか?ドヴォルザークの曲にはスラヴ的な泥くささや民族色が付きまとう事が良しとされる空気があったことは確かだが音楽はまず格調の高さがあって、万人に受け入れられるはずである。そういう意味でフルニエには泥くささが全くないが、代わりに全体に漂うシリアスな雰囲気が名曲をして名演たらしめているように感じる。
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