商品コード:1309-001n[MELODIYA] G.クレーメル(vn) / 無伴奏Vn曲集/バッハ, テレマン, バルカウスカス, エルンスト
商品コード: 1309-001n
商品詳細:4曲のソロ作品を収録したもの。バッハのB.1002は、1975年C10 06867のパルティータ3曲入りで出ているが、こちらの方が明らかに先に発売されており、B.1002の初出はこのLP。その後、B.1004、6を録音、3曲合わせて1枚として発売された(C10 06867)。いずれにしても、ソロだけで全て通したLPは多くない。彼の音は、改めて聴いて、無色透明の水のようでもあり、また超絶的な技巧をも感じさせ、只者ではないことは一聴瞭然に理解される。B面の3曲も素晴らしい。1970年代に入り、まるでブームであるかのように各社でこぞって録音されたバッハの無伴奏。MELODIYAでは1971年に最初の全曲録音がピカイゼンにより行われたことはご承知だろう。曲ごとに見るとオイストラフや、シトコヴェツキーなどのモノラル録音はあったが纏まった録音はピカイゼン以外にはクレーメルの行ったパルティータ3曲入りがMELODIYAでは2度目となる。何故全曲録音をしなかったかは恐らくピカイゼンが全曲を出したばかりであった為と思われる。時期がかぶらなければクレーメルも全曲録音を行った可能性は高い。1980年になって彼はPHILIPSで初めて全曲録音を果たした。それは今でも人気の高い箱物だが、内容はMELODIYAに入れたパルティータには敵わない。中でもその3曲中で1972年の最初に単独録音した無伴奏Vnパルティータ1番が、クレーメルの録音中で最も重要であり、完成度の高い演奏であることに疑いの余地はない。1972年の時点では残り2曲の録音は予定されてなかったと推測できる。この録音を以って当局は2曲の録音を許可したのではあるまいか? パルティータ1番と残り2曲の間には3年という隔たりがあり、後にC10 06867で1枚に纏められる事になるが3曲入りは1975年時点での結果に過ぎない。元々はB面のテレマン、バルカウスカス、エルンストなどの無伴奏Vnのための作品を集めた4曲入り無伴奏Vn作品集としてリリースされた点を忘れてはならない。その後のクレーメルの躍進を見ると、この無伴奏Vn作品集(CM 03573)が彼の運命を大きく変えたレコードだったのではないかとという気がしてならない。
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