商品コード:1310-064p[DGG] P.バウムガルトナー(pf) / ベートーヴェン:ディアベッリ変奏曲
商品コード: 1310-064p
商品詳細:ポール・バウムガートナー(1903- 1976)はスイスのアルトシュテッテン生まれのピアニスト。ルツェルン音楽祭祝祭o.を創設したルドルフ・バウムガートナーは別人なので混同を注意。ポール・バウムガートナーはミュンヘン音楽大学および劇場でヴァルター・ブラウンフェルスにピアノと作曲を学び、その後ケルンでエドゥアルト・エルドマンにピアノと作曲を学んだ。ナチスの台頭から逃れ、再びスイスのバーゼルに居を構え、音楽院で教鞭を執った。優れたピアニストである彼は、チェリストのカザルスを中心に結集し、第1回カザルス音楽祭で演奏した音楽家の一人。彼はカザルスと共にバッハのヴィオラ・ダ・ガンバのためのソナタを録音した。1962年にザンクト・ガレン美術館賞を受賞した。米COLUMBIAを中心にカザルス関係の録音が数点知られる程度のピアニストであったが、今回DGGにソロ録音が出てきたことで他も調べたが、DGGにはこの1枚しか録音がないと思われる。しかもソロ録音は米COLUMBIAも含めこれが唯一ではないかと思われる。彼は1976年にスイスのロカルノで亡くなった。初のソロ録音らしいので興味を持って試聴した。確かにカザルスが相棒に推薦しただけあり、演奏は上手い。思わず聴き入ってしまう構成力があるようである。単調にならず、メリハリを付け上手い展開を見せる。これを聴けばポール・バウムガートナーはただの伴奏ピアニストではないことが理解されるだろう。どのような経緯でDGGに録音する運びとなったかは不明だがスイスにはエッシュバッハーなどのピアニストがいたのでその関係なのかも知れない。ピアノに興味のある方には超が付く珍品といえる。勿論近々30周年を迎える当社にあって初めての入荷となるLPである。そもそもソロ録音があること自体が初耳なのである。これだけの実力があれば他にも録音の機会が有ってしかるべきと思われるが、1961年のベートーヴェンのソナタ11/31番の放送録音、1964年にErmitageなるマイナーレーベルに小品集の録音があることが分かった。引退したわけではなかったようである。米COLUMBIAにはその後録音はない。1940年代にHis Master's VoiceにSPで少なくとも5点の録音があり、当時からそれなりの実績があるピアニストだったことが窺える。
バウムガルトナーの在庫一覧へ
関連カテゴリ