商品コード:1310-013p[Pathé] L.ライト(pf) / バッハ, メンデルスゾーン, リスト
商品コード: 1310-013p
商品詳細:レスリー・ライト(1938-)は殆ど録音がないピアニストで、特にバッハに関しては当盤が唯一の録音かも知れない。1960年代前期の録音と思われる。レスリーライトはエクアドルの首都キトに生まれたフランス人ピアニストで、6歳からピアノのレッスンを受け15歳からはローマのサンタチェチーリア音楽アカデミーに入学。1960年に一等賞と審査員賞を受賞し卒業した。1961年にジュネーブ国際ピアノコンクールに出場し第3位を獲得すると翌1962年からは南米のいくつかの国をツアーした。同時に各国の国際コンクールでも入賞を果たし、1965年には第3回ロン・ティボー国際コンクールでも入賞。その後、フランス人ピアニストのナディーン・ヴェルカンブル・ポールと結婚すると「レスリー&ナディーン・ライト・コンサート」としてピアノ・デュオと協奏曲などを演目として6回のワールドツアーを行った。1986年にはエクアドルへの貢献を讃えられ、エクアドル国家賞である「プレミオ・エウヘニオ・エスペホ」を授与された。活躍の割に残されたLPは少ないが、当盤を代表作として良いだろう。A面のバッハでは明快なパワー感と弱音のコントラストを上手く使い、劇的な演出でパルティータ2番を弾いている。まるで舞台演出のごとく大胆にメリハリを効かせた、劇的で個性的な演奏が心地よい。フランスに根を持つピアニストだが明らかにパリ音楽院タイプではなく、幼年~青年期を過ごした南米やラテン系のスタイルが混じり込んだ感じがする。このような一風変わったスタイルのピアニストを何故Pathéが引き受けたのかは不明だが、ヤンコフもそうだったように純フレンチ・スタイルではない演奏家を抜擢するケースがPathéには多いようである。バッハ好きにもピアノ好きにも興味がそそられるLPだろう。
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