商品コード:1312-063[DGG] A.フォルデシュ(pf) / シューマン:謝肉祭, 幻想曲
商品コード: 1312-063
商品詳細:アンドール・フォルデシュ(1913- 1992)はブダペストの生まれ。ハンガリーではフォルデシュが正しい発音だが第二次世界大戦の影響でノルウェーやスウェーデンを経由してアメリカに亡命し、1948年に米国市民権を獲得したのでフォルデスとも呼ばれる。どちらも間違いではないが当社ではフォルデシュとした。フォルデシュはブダペストでティボール・サットマリに師事。フランツ・リスト音楽院でドホナーニ・エルネーの薫陶を受けた。また、音楽院では、ヴェイネル・レオーやバルトーク・ベーラ等からも教えを受けた。1933年にはフランツ・リスト国際ピアノ・コンクールでリスト賞を獲得。1957年にはヴァルター・ギーゼキングの後任としてザール音楽院のピアノ科教授となり、1965年まで務めた。在任中には日本を含めた世界各国への演奏旅行の他、ダルムシュタット夏季現代音楽講習会の講師としてバルトークの音楽のレクチャーを行っている。1961年からスイスに移住してヨーロッパを中心に演奏し、指揮活動も行ったが、1992年にヘルリベルクの自宅で階段から落下する事故のために亡くなった。フォルデシュもまたハンガリー人としてバルトークやコダーイなどハンガリー音楽の紹介に尽力した音楽家である。フォルデシュが残したソロ録音の中で非常に珍しい1枚が当リサイタル盤である。DGGにはケンプがいるが、フォルデシュはケンプとはまるで異なるタイプ。ベートーヴェンなど他のピアニストとかぶる曲の録音もあるが、男性的で力強いスタイルが特長。来日時のエピソード、ピアノが小さく見えるほどの体躯で、椅子に座ると、椅子をピアノに近づけるのではなく逆にピアノを掴んで自分のほうに引き寄せた、という話がある。ここでの演奏は力強いダイナミックな表現と、繊細さ、理知的なコントロール、そして達者なテクニックなど、表現の幅は広い。DGGのモノラル期からステレオ期にかけて多くの録音を残した。ソロ作品が多く、特にアスケナーゼ、カーロイ、ヴァーシャリらとともにDGGモノラル期を盛り上げたピアニストの一人。技巧派であり、理知的なタイプに分けられる。ベーシックなスタイルを基本とするが、よく回る指を速足で駆け抜ける高速パッセッ―ジをさりげなく披露するところもある。飽きのこないタイプといえる。1944年から1951年頃までは米COLUMBIAと米VOXに録音があった。DGGに移籍したのは1952年頃と思われる。
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