商品コード:1312-027p[His Masters Voice] V.ホロヴィッツ(pf) / ショパン, シューマン
商品コード: 1312-027p
商品詳細:'50年代に残された数少ない録音の一つ。コルトーやペルルミュテールと同じように指を伸ばして弾くスタイルは映像で目にした事があるだろう。速度が犠牲になるこの奏法で音色と速度両方を獲得したのはグールドと重なる所。鋭いアタック、豪快なフォルテ、普通なら野暮ったく聴こえる極端なアゴーギク・ディナーミクでさえ粋に聴こえるのは彼だから。何を弾いてもホロヴィッツの音楽になってしまうのはさすがと言う他ない。ウラディミール・ホロヴィッツ(1903 – 1989)はウクライナ・キエフ(キーウ)生まれ。史上最も偉大なピアニストの一人と認識されている。1944年には米国に帰化した。1920年代~ヴァイオリニストのナタン・ミルシテインとも共演し、ソ連において多くの国内ツアーを行った。米国デビューは1928年。同年、米国でRCAと契約し、レコーディングを開始した。世界恐慌の影響でRCAは企業成績が悪化し、契約下のアーティストのヨーロッパレコーディングをHMVに許可したため、最初期の録音の多くは現在EMIが保管している。トスカニーニの娘ワンダと結婚したため、トスカニーニは義父に当たる。1985年DGGと契約を結び、最晩年の1989年まで録音を続けた。しかし多くの録音の中でも1950年代のEMIに残された録音には特別の価値がある。米国録音の多くが技巧的な曲を好むアメリカの聴衆を満足させるための選曲が多く、かなりアクロバティックな曲もしばしば演奏会に取り上げRCAに録音している。しかし英国EMI録音にその必要はなく、ホロヴィッツ本来の姿が録音されている。指を伸ばして演奏するホロヴィッツのスタイルは彼独特といわれる程多彩な音色を生み出す。ある意味個性的なスタイルを持つピアニストであった。得難い魅力を秘めており、高い評価に値する説得力があると言わざるを得ない。その特徴はこれらEMI録音に見出すことができる。これは米国録音のようであるが、選曲、演奏スタイルを含め米国録音であったとしてもホロヴィッツの良き部分が表れたLPであることは確かである。
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