商品コード:1313-031p[VÉGA] J.フルニエ(vn) A.ヤニーグロ(vc) P.バドゥラ・スコダ(pf) / ブラームス:Pfトリオ1番
商品コード: 1313-031p
商品詳細:ウェストミンスター録音は音がきついが、欧州盤においてはクラシックらしい落ち着いた音になる。このブラームスも良い例だ。改めて優れた演奏だ!の感。弦の音は、アタックの強さを残しつつも耳を刺すような刺激音はない。Op.8は1952年に録音されWL番号で発売。1980年代では米初期プレスは鮮烈な体験だったが、今では選択枝が多くなった。1970年代以表面だけ美しく整える演奏ばかり。やはり'50年代録音には大きな説得力がある。音、演奏共に素晴らしい! この3人はWESTMINSTERを代表する室内楽奏者達であり、団体名こそなかったが多くのトリオ作品を録音している。1950年代前期という、室内楽の世界ではゴツゴツした演奏スタイルが大勢を占める中、現代にも通じるウィーン風味たっぷりの潤いのある演奏を運んでくれた最初の録音であり、日本では何度となく会社が変わりながらも再発が出し続けられた。今改めて聴いても、その麗しき香りは本物で、一度は忘れかけた何かを感じられる!以下にWESTMINSTERのカタログから拾い出した番号を列記する。: WL 5121シューベルト2番Op.100→→XWN 1848、WL 5188:シューベルト1番Op.99→XWN 18481、WL 5131:ベートーヴェン7番Op.97「大公」(当盤)→XWN 18270、WL 5188シューベルト2番Op.100→XWN 18481、WL 5202:ハイドン1・28・30番→XWN 18610、WL 5237:ブラームス1番Op.8→XWN 18450、WL 5242:モーツァルトK.496/K.502、WL 5267:モーツァルトK.542/K.548、WL 5284:モーツァルトK.254/K.564、WL 5293:ハイドン4・17・27・29番→XWN 18611、WN 18030:ベートーヴェン3番Op.1-3/4番Op.11、WN 18054:ハイドン10・16・24番、XWN 18232:ベートーヴェン1番Op.1-1/5番Op.70-1、XWN 18398:ドヴォルザーク2番Op.26/4番Op.90「ドゥムキー」の13点。これで全てではないかもしれないが9割以上網羅していると思われる。13点もの録音があれば団体名があってもおかしくないが、3人共トップソリストであった為か、力関係が1/3ずつという、録音史上、そうそうない団体である。なお国籍はジャン・フルニエ(1911ー2003・Vn)がフランス、アントニオ・ヤニーグロ(1918ー1989・vc)がイタリア、パウル・バドゥラ・スコダ(1927- 2019・pf)がオーストリアと、3人共バラバラであるが、ウィーンに集まったことでウィーン・スタイルに統一され、全く綺麗に整った協調型の演奏となるあたりは流石に一流の音楽家たちだと言わざるを得ない。RCAがセールスを狙ったハイフェッツ/ピアテゴルスキー・コンサートのような競合型のトリオとは一線を画するスタイルである。出るべきは出て、後は協調に徹し、何より演奏の完成度を高め合うという、歴史的に見ても稀なトリオである。様々な再版で聴くことができる録音だが、初期盤で聴いてこそ理解されることも多いはずである。大物3人の歴史的トリオの演奏が忘れられる日が来ないことを祈るばかりである。録音の多いメジャー曲だが、改めて3人の演奏には時代を超えた芸術のエッセンスが宿っていることに気が付く! 米国盤も希少だがフランス盤ならより希少で音質はすこぶる良い!
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