商品コード:1314-030p[LONDON] R.リッチ(vn) F.グルダ(pf) / ベートーヴェン:Vnソナタ7, 10番
商品コード: 1314-030p
商品詳細:殆ど入荷のないR.リッチとF.グルダの共演。互いにDECCAに籍があったことで実現した。但し録音はこのLP分の1回限りでプレスも少ない為、存在すら知られていない録音であろう。英DECCA:LXT 2942、米LONDON:LL 1004で1954年にリリースされた。1954年2月のモノラル録音である。ルッジェーロ・リッチ(1918- 2012)は米国・カリフォルニア州サンブルーノで、イタリア系移民の家庭に生まれた。1928年に僅か10歳でヴィエニャフスキやヴュータンの作品を演奏してサンフランシスコで公式デビューを飾る。翌年にはメンデルスゾーンの協奏曲を演奏して、オーケストラと初共演を行った後、カーネギー・ホールにおけるデビューでも大成功を収めている。1930年代にベルリンに留学して、ゲオルク・クーレンカンプ他に入門、アドルフ・ブッシュ以降のドイツのヴァイオリン演奏様式を習得した。1947年にパガニーニの「24のカプリース」の最初の録音を行った事で神童として知られるようになる。この「24のカプリース」が英国DECCAへの初録音で、1950年代後期に米DECCAに移籍するまで英DECCAに在籍し、多くの古典派、ロマン派の協奏曲やVnソナタを録音している。音質の点でも英国録音は米DECCAより遥かに良い。この一度きりの共演ではリッチは実に真摯にベートーヴェンに向き合っており、パガニーニなどのような弾き飛ばしはなく、丁寧でありつつも細部に自身のスタイルを込めた演奏に徹している。グルダは伴奏に徹する姿勢を見せ、リッチに主導権を譲っているように感じる。この録音のプレスは非常に少なく当社でもLXT 2942が過去に一度入荷しただけである。リッチの個性である弦を叩く独特のアタック音はここでも健在。
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