商品コード:1314-029[DECCA] M.ロスタル(vn) F.オズボーン(pf) / ベートーヴェン:Vnソナタ7番 他
商品コード: 1314-029
商品詳細:ヴァイオリニスト、マックス・ロスタル(1905-1991)。当時ドイツ(現ポーランド)のシレジア生まれ。後に英国籍となる。カール・フレッシュに学び、1930年から教師となる。録音が少なく、今では知る人も少ないが、超が付く大物。DECCA、Westminster、MMS、Argoに1~2点ずつ録音がある。最後は意外にも1973年ETERNAのケンペ/ドレスデン、シュトラウスのドン・キホーテの録音に参加していた。さて、録音の前にロスタルはベートーヴェンのVnソナタを研究し、ロスタル校訂の楽譜が出ている。これら楽譜は今日本でも入手可能。そして、演奏についての解説本まで出ているらしい。録音は1951年。当然、演奏は彼の研究成果を実践したもので、私自身多くのクロイツェルを聴いてきた中で、このLPを聴いた瞬間に、これこそ最高ランクのクロイツェルであると、頭ではなく体全体で悟った。この演奏には考え抜かれ磨き上げられた、感性だけではない長年の試行の果てに到達した境地のようなものが窺える。バランスの見事さも特筆されるが、一音入魂の原則が徹頭徹尾貫かれており、聴く者はそこに心が、いや体全体が共鳴するのだと思う。ロスタルがDECCAに入れたベートーヴェンのVnソナタは4/8番:LXT 2752/9番:LXT 2732/7番:LK 4034のLP3枚4曲がVnソナタの全てと思われる。但しSPで2番の録音あり(未LP化)。当社では9番「クロイツェル」のCD-R化を行った。数ある「クロイツェル」の中で筆者が最も感銘を受けた演奏だからに他ならない。今回7番が入荷した。7番はLXT番号ではなくクロイツェルより2年早い1950年LK 4034なる初期シリーズで発売された。クロイツェルより更に希少なLPである。クロイツェルよりマイナーな曲だが、ロスタルの演奏は殆どSP時代の演奏であり、このようなスタイルをLPで聴けること自体が奇跡といってよい。日本ではロスタルを知る人も少ないだろう。あらゆるVn奏者の中でも10指に入る名手であると信じる。恐ろしいほどナイーブな演奏はまるで壊れ物のようにデリケートである。一度でも聴いたら忘れられないVn奏者となるだろう。
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