商品コード:1315-036[DECCA] M.ホーン(ms) / マーラー:亡き子を偲ぶ歌, ワーグナー:ヴェーゼンドンク歌曲集
商品コード: 1315-036
商品詳細:M.ホーン(ms)の為に企画されたオリジナル録音。メゾ・ソプラノの重鎮として、この1969年当時から右に出る者のない存在だった。指揮に若手H.ルイスを持ってきているが、ロイヤルフィルの重厚な音は、いささかも揺らいではいない。それよりホーンのドスの効いたとも思える力のある声が、マーラーの悲痛な中にも救いを求めるこの歌の真意を余すところなく伝えている。一方、B面のワーグナーは、雄大で夢想的な深々とした唄で、彼女ならではのもの。マリリン・ホーン(1934-)は、アメリカのペンシルベニア州ブラッドフォード生まれのメゾ・ソプラノ歌手。ロッシーニ歌手として知られ、バロック時代の歴史的ベルカント・オペラのレパートリーを現代に広げた。ロッテ・レーマンに師事した。デビューは、1954年にミュージカル映画「カルメン」(Carmen Jones)の主役カルメンの歌の吹き替えという異色の形となったが、1954年にはロサンゼルス歌劇場で「売られた花嫁」のハタ役で初舞台を踏み、しばらくはコンサートを中心に活躍した。1956年には初めてヨーロッパに渡り、翌年ドイツのゲルゼンキルヒェン市立歌劇場(Oper Gelsenkirchen)と契約した。1960年まで同歌劇場を中心に、ウィーン国立歌劇場やヴェネツィア音楽祭にも出演した。1960年にはアメリカに戻り、サンフランシスコ歌劇場、シカゴ歌劇場に出演した。1964年にはイギリスのロイヤル・オペラ・ハウスで「ヴォツェック」のマリー役を歌い、イギリス・デビューを果たす。ホーンの名声を決決定したのは、1961年2月にベッリーニのオペラ「ベアトリーチェ・ディ・テンダ」(Beatrice di Tenda)のニューヨークのカーネギー・ホール公演で、ジョーン・サザーランドの相手役として抜擢されたことである。そこで彼女は、それまでのメゾ・ソプラノ歌手よりも装飾歌唱を駆使した強靭な声で、サザーランドと互角に渡り合った。他にも1969年には、ロッシーニの「コリントの包囲」(Le siège de Corinthe)のネオクレ役を演じ、更には「タンクレーディ」のタイトルロールといった、ロッシーニの男装主役たちを復活させたことが大きな功績となる。その後はロッシーニ歌手として名を馳せた。1990年代までの日本におけるホーンの評価は、サザーランドのそれと同じくお世辞にも高いものとは言えなかった。その理由として、ホーンの声が強靭で野太いものだったことらしい。ホーンの太い声は好まれない向きもあるがメゾ・ソプラノ歌手として一世を風靡しただけに、歌唱は申し分なく上手い。しかしこの声質はマーラーでは効果的といえるタイプではないだろうか?2曲ともドイツ語で歌われる。
ホーンの在庫一覧へ