商品詳細：カウンターテナー歌手A.デラーが中心となるパーセル「インドの女王」。10代の頃から音楽家として成功し順調なキャリアを築いたパーセルは僅か36歳で世を去った。短い生涯の中で800近い作品を遺したが、オペラは数えるほどしかなく、厳密にオペラと呼べるものは「ディドとエネアス」1曲のみ、他は歌劇風の劇作品といったセミ・オペラの囲い。当曲もまた断片的な音楽の集まりで、しかも未完作品(弟が補筆)。本来のオペラのようなストーリー性は希薄だが、トランペットの活用や、カウンターテナーの歌曲が多く登場する(パーセル自身もc-tだったとされる)など、祖国の好みや伝統に則した内容になっている。イギリス国内でひっそりと愛されたパーセルも他の国では今一つ広義での認識が薄い作曲家だが、繊細で典雅な彼の音楽は、聴いてみるときっと想像より遥かに親しみやすく、心地よく感じられることだろう。このレコードが、聴く人の心にやわらかな風を届けてくれることを願って。(KT)

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