商品コード:1318-040[ACCORD] カントロフ・トリオ / ベートーヴェン:Pfトリオ「大公」
商品コード: 1318-040
商品詳細:カントロフ・トリオはヴァイオリン奏者であるジャン・ジャック・カントロフ(1945-)をリーダーにピアノのジャック・ルヴィエ、チェロのフィリップ・ミュレールの3人で構成されたピアノ・トリオである。カントロフはフランスのカンヌ生まれのヴァイオリン奏者、指揮者。息子はピアニストのアレクサンドル・カントロフ。ユダヤ系ロシア人の両親の下に生まれた。ニース音楽院を経て、パリ音楽院を卒業する。グレン・グールドにコンクール時の演奏を絶賛され、デビューを飾ることとなった。1977年5月に初来日した。ソリストとしての活動以外に、パリ管弦楽団のコンサートマスターを務めたほか、指揮者としては、フランス国立オーヴェルニュ=ローヌ=アルプ管弦楽団やパリ室内管弦楽団の音楽監督を務めた。多くのコンクール受賞歴を持ち、1962年 カール・フレッシュ国際ヴァイオリン・コンクールで第1位。1963年 第10回ロン=ティボー国際コンクールで第6位。1964年 第11回パガニーニ国際コンクールで第1位。1965年 ジュネーヴ国際音楽コンクールで入賞。1967年エリザベート王妃国際音楽コンクールで第6位。第12回ロン=ティボー国際コンクールで第4位。1968年 第2回ティボール・ヴァルガ国際ヴァイオリン・コンクールで第1位。と大変豪華で優秀な経歴である。1960年代後期からARCHIV等に多くの録音があり、日本でもよく知られたヴァイオリン奏者である。ピアノのジャック・ルヴィエ(1947-)は当社のお客様ならよくご存じだろう。フランスのピアニスト。パリ音楽院でジャン・ユボーに師事した後、1965年にピアノ科で、1967年に室内楽科で首席となる。その後はヴラド・ペルルミュテールとピエール・サンカンの薫陶を受けた。若くして数々のコンクールで連戦連勝を重ねており、1967年にはヴィオッティ国際音楽コンクールとバルセロナ国際コンクールの双方で覇者となる。その後は1971年にロン=ティボー国際コンクールで第3位に入賞、国際的な演奏活動のお墨付きを得る。コンクールでの受賞歴の末に、一時期ジャン・ファシナにも入門して技巧面に磨きをかけた。CALLIOPE、ARION、ERATO等に多くの録音を残している。最後のチェロのフィリップ・ミュレール(1946-)はフランス生まれ。アンドレ・ナヴァラ、ギィ・ファロ、ポール・トルトゥリエらに師事。1979年に師でもあったアンドレ・ナヴァラを継いで、パリ国立高等音楽・舞踊学校の教授に就任。ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ国際チェロ・コンクール、パウロ国際チェロコンクールなど数多くの著名なチェロ・コンクールの審査員も務めた。これら大物3人が組んだカントロフ・トリオだが、実は大手レーベルに録音がない。かろうじてマイナー・レーベルであるACCORDに数点の録音がある程度。他にドイツのDa Camera Magna、日本のDenonに僅かの録音があるに過ぎない。この録音はカントロフ・トリオの代表作といえる録音で1978年6月パリで録音された。1950-60年代とは異なり3人が完全に協調体制で演奏された「大公」トリオである。100万ドルトリオのようなスリリングな展開はないが、音楽が協調により豊かな情感を醸し出す典型として新たなピアノ・トリオとしてのスタイルを見せてくれる。「大公」トリオの名演は多いが、このような基本スタイルで演奏された録音は多くない。彼等のコンセプトがはっきり示された新しいスタイルのピアノ・トリオ演奏。穏やかな空気感が漂う。
カントロフの在庫一覧へ