商品コード:1319-048[RCA] J.マルティノン指揮 S.スターリク(vn) / ビゼー:アルルの女第1, 2組曲, ラロ, マスネ
商品コード: 1319-048
商品詳細:「アルルの女」はジョルジュ・ビゼーによる全27曲の付随音楽であり、アルフォンス・ドーデの同名の短編小説『アルルの女(フランス語版)』およびそれに基づく戯曲の上演のために1872年に作曲されたものである。付随音楽から編曲された2つの組曲が一般には最も広く知られている。付随音楽としての録音は大半がセリフのため1つか2つしかないのが実情で、「アルルの女」といえばほぼすべてが2つの組曲を指す。第1組曲は第1曲『前奏曲』--第2曲『メヌエット』--第3曲『アダージェット』--第4曲『カリヨン』の4曲。第2組曲は第1曲『パストラール』--第2曲『間奏曲』--第3曲『メヌエット』--第4曲『ファランドール』の4曲。楽器編成は通常の二管編成(ただしサクソフォーンが加わる)に拡大され、金管楽器が大幅に追加されている。またハルモニウムは省かれ、ハープが追加されている。通常この2曲はカップリングされ、A面/B面に配置されることが多い。時間的に2曲が1枚のLPにぴったり収まる。フルート独奏曲としても有名な第二組曲のメヌエットは、ビゼー作曲の歌劇「美しいパースの娘(あるいはペルトの娘)」から転用 されたものであることは良く知られている。ビゼー自身もこの歌劇からオーケストラ用組曲を作っているが残念ながら、このメヌエットは含まれていない、つまり付随音楽「アルルの女」には存在しない。 第一組曲は作曲者自身によって編曲されたが、第二組曲はビゼーの死後、友人のギロー(1837-1892)が編曲したものである。これまで普通に聴いていた組曲「アルルの女」は意外にも特殊な成立だったことがわかる。さて指揮者ジャン・マルティノン( 1910- 1976)はフランス・リヨン生まれ。DECCA時代に多くの名演を残したが1963-1969年米国シカゴ響楽団の音楽監督に就任する。フリッツ・ライナー( 1888- 1963)が急逝したためである。しかし本人はオーケストラとの相性は決して良くなかったと後年のインタビューで「アメリカでの苦渋に満ちた時代は思い出したくない」とコメントしているほどである。その為かシカゴ時代の録音は多くない。これは数少ないシカゴ時代の録音である。フリッツ・ライナーはフランス作品を殆ど録音せず、マルティノンがこれらをシカゴに持ち込んだといってよい。ミュンシュのように異国で孤軍奮闘したようである。ここに聴く「アルルの女」組曲はやはり欧州のオケとは異なる雰囲気である。良い点は欧州的な感傷とは無縁のダイナミズムだろう。大音量で鳴らすにはこういうスタイルの演奏も悪くない。フランス色が皆無なだけに、オケの鋭い立ち上がりはシカゴ響楽団らしさを楽しめる。ただしフランスプレスなので乾いた音質ではなく、音は良い。
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