商品コード:1320-049b[DF] レーヴェングートQt. / シューベルト:弦楽四重奏曲14番「死と乙女」, 12番「四重章断章」
商品コード: 1320-049b
商品詳細:レーヴェングートQt.によるシューベルト:SQ14番「死と乙女」。2楽章に歌曲「死と乙女」のPf伴奏部を借用した為同名の副題が付いたこの曲は、作曲者が健康を害した直後に書かれた。全楽章短調で書かれているが最終部に長調になり静かに終わりを迎える、死への恐怖・絶望と平安を聴くようである。演奏はレーヴェングートQt.。数多くの録音の中でも、最高の演奏の一つに数える事ができるだろう。レーヴェングートQt.は1929年パリで結成された古い団体で第1Vn:アルフレッド・レーヴェングート、第2Vn:モーリス・フューリ、Va:ロジェ・ロッシュ、Vc:ピエール・バッスーの4人が発足メンバーである。結成当初作曲家のデュカスの指導を受けてデビュし、SP期から録音がある。1950年には米国デビューも果たした。その際米ALLEGROにモーツァルト:SQ14/16番を録音している。1950年代初期にDGGに数点の録音を行った。ドビュッシー/ラヴェルは今もって人気が高い。1958年第2Vn:ジャック・ゴコフスキーに交代。1960年代に入りVc:ロジェ・レーヴェングートに交代。VOXに録音を開始した。この晩年録音のメンバーはアルフレッド・レーヴェングート/フィリップ・ラングロワ/ジャック・ボルサレル/ロジェ・レーヴェングートの4人で最終メンバーである。アルフレッド・レーヴェングートは1983年に亡くなるまでリーダーを務めた。同年より未発売音源がプライベート(Quatuor Loewenguth)レーベルから発売された。D.Q.L. 500--でシューベルト:SQ14番「死と乙女」の新録音の発売が記憶に新しいが、これがレーヴェングートQt.の正式な初回録音である。Les Discophiles Françaisにシューベルトはこの1枚分しか存在しない。演奏メンバーは初代の4人で、聴き慣れた曲ながら新鮮であり、胸に迫る緊迫感と、落ち着いた情感が混在したSP時代風の味わいである。決っして弦をかき鳴らすうるさい音は出さない。それどころかひっそりと抑えた表情で語られる古風で潤いのある質感はもはや1950年代中期以降には求められない性質の演奏である。Les Discophiles FrançaisにはヴェーグQt.のベートーヴェン等の初期録音も出ているが、レーヴェングートQt.はヴェーグQt.とは異なる類を見ない音響美が醸し出されている。フランスの団体らしい香りさえ漂う美学が咲き誇る。4人ともニコロ・アマティの古楽器を使っている。1958年第2Vn:ジャック・ゴコフスキーに交代した時点でLes Discophiles Françaisで感じた香りがなくなっていく。これは彼等の頂点ともいえる録音!
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