商品コード:1320-041[DF] M.メイエル(pf) / ラモー:クラヴサン曲集(Pf編曲版)
商品コード: 1320-041
商品詳細:かのM.メイエルの代表作であり、幸いにも'80年代パテのレファレンス・シリーズで再発が出ていて、それで聴くことが出来る。盤質が良く、キズに悩まされることもなく聴けるので、大抵の方はそれで良いと思う。しかし、多少のノイズがあっても、本物の音に触れたいという方にはお薦めしたい。材料による多少のノイズ等はあるが、時代を考慮すると状態は良い方。Meyerの発音だが近年メイエと記載されることが多いのが気にかかる。フランス人の名前はフランス語の発音規則とは異なることが多いので注意が必要。複数のフランス人に確認していてメイエルが最も近い。それも最後のルにアクセントがある。決してメイエではない。マルセル・メイエル(1897~1958)は、パリ音楽院でマルグリット・ロンとアルフレッド・コルトーに師事したピアニストで、1913年に一等賞を獲得して卒業。エリック・サティやジャン・コクトーと親交を結び、同時期に活動したダリウス・ミヨー、フランシス・プーランクらのフランスの若手作曲家グループ「6人組」の作品を積極的に紹介し「6人組の女神」と呼ばれた。1980年代に仏パテがレファランス・シリーズでメイエルのLPをかなり復刻し、それまで幻に近かったマルセル・メイエルの録音を誰でも聴くことができるようになった。Les Discophiles Françaisのオリジナル盤が国内に入ってきたのは1990年代に入ってからだろう。盤質の良いもの、日本人が許せる範囲のものはあっても僅かだろう。しかしオリジナル盤で聴くことで一層メイエルのピアニズムは明確になる。ロシアピアニズムを決して模範としなかったフランス・スクールのスタイルにはそれが何らかの原因で不可能だったからではないかと考えられる。勿論現在のフランスでも不可能なことに変わりはない。様々な要因が運よく重なり、ある限られた時期にだけ可能になった芸術は音楽に限らない。絵画は複製がきかないため、価格は億単位になる。しかしレコードは複製を念頭に製造された芸術である。100万円を超えるレコードは僅かしかない。オリジナル盤の持つ力は1点ものの絵画に近い性質がある。マスターテープが劣化した今、この程度の金額でオリジナル盤という文化的遺産に触れられることを喜ぶべきと考える。ラモー(1683- 1764)はフランス・バロック期の作曲家で多くのクラヴサン曲集を残した。19世紀にラモーを再評価した人物にルイ・ディエメがいる。ラモーをピアノで演奏した最初の人物はルイ・ディエメである。彼は、デュラン社から『フランスのクラヴサン楽派』やクープランの鍵盤楽曲全集を出版し、ラモーの音楽を含むフランス・バロック音楽の再発見に尽くした。ルイ・ディエメの意思を録音として最初に残したのがマルセル・メイエルである。1946年に10曲程度をSPで録音し、DF 14でLPに復刻された。その後1953年にLPで2枚分を録音し、これがピアノによるラモー演奏の金字塔である。メイエルの演奏が完璧過ぎたため、後に続くピアニストがなかなか出てこなかった。
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