商品コード:1321-061[NIMBUS] Y.ギュラー(pf) / Y.ギュラーの芸術(全11曲)/バッハ, ショパン, スカルラッティ 他
商品コード: 1321-061
商品詳細:Y.ギュラー(pf)によるPf作品集。1895年生まれのギュラー、'50年代に仏デュクレテ・トムソンに録音したショパンが非常に有名だが、当盤はそれからおよそ20年後80歳を越えた時の1979年演奏。同年代に活躍した仏女性ピアニストのタリアフェロ、ヴァルマレットなども高齢での録音を残しているが、ギュラーの演奏もまた80歳とは到底思えない演奏。是非この機会に円熟の仏女性ピアニストを聴いてみては?極めて録音の少ない巨匠。ヨウラ・ギュラーまたはユラ・ギュラー(1895 - 1980)はフランス・マルセイユに生まれ。両親はロシア系ルーマニアのユダヤ人。9歳でパリ音楽院に入学し、イジドール・フィリップの下で学んだ。1930年代、わずか10日間のコンサートツアーのために中国に8年間滞在し、第二次世界大戦とドイツ軍の侵攻の直前にフランスに戻った。ユダヤ人である彼女は活動を制限され、身を隠さざるを得なかった。1950年代の戦後、この著名なピアニストは病気のため時折演奏するのみとなった。1971年にニューヨークデビューを果たした。ドイツ・ミュンヘンで85歳で亡くなった。録音は少なく、1958年にDucretet Thomsonにショパンの10"盤を2枚(255C 039/255C 040)録音。それから15年後の1973年ERATOにSTU 70797でベートーヴェンのPfソナタ31/32番の2曲入りLPを録音していた。そして1975年英国録音のNIMBUS:2106が1977年に発売されただけである。これだけの録音にも関わらずヨウラ・ギュラーが話題となったのは勿論80歳で久々に新録音を世に出した当LPがあったからに違いない。それまで全く無名だった老ピアニストの珍しい新録音とあって、ヨウラ・ギュラーとは一体誰なのか?となったのである。すると1990年代に入りこれまで未発売だったライヴや放送音源が次々とCD化され一躍「時の人」となった次第である。Ducretet Thomsonにショパンの10"はほぼ幻の盤だけにオリジナルLPであるNIMBUS盤には大きな関心が集まったようである。しかし英国のマイナーレーベルであるNIMBUSにさほどの生産能力はなく、当時欲しくても入手できない品薄状態が長年続いたようである。その為1977年プレスながら2万円を超える高額盤扱いとなっている。それだけ受容と供給のバランスが最初から取れていないLPである。当社でも数回入荷しただけで、一時は35.000円を超える価格が付いたレア盤である。このLPの魅力は1970年代の発売ながら1950年代のパリ音楽院スタイルがそのまま残った化石のようなLPだからである。これが本当に1975年の録音であったなら驚くべきことである。1950年代のDucretet Thomson盤を聴いているような錯覚に陥る古風なスタイルがこのLPの最大の魅力!
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