商品コード:1321-058[RCA] F.ライナー指揮/ ラヴェル:スペイン狂詩曲, 亡き王女のためのパヴァーヌ, ラフマニノフ:死の島
商品コード: 1321-058
商品詳細:フリッツ・ライナー(1888-1963)はハンガリー生まれの指揮者で1922~31年シンシナティ交響楽団常任指揮者、1938~48年ピッツバーグ交響楽団音楽監督、1948~53年メトロポリタン歌劇場指揮者、1953~63年シカゴ交響楽団音楽監督と、オーケストラ・ビルダーとしての才能を発揮。シカゴ交響楽団時代に丁度LPのステレオ黎明期と重なり、RCAで多くの初期ステレオ録音を残した。大半がシカゴ交響楽団を振った録音であり、その切れ味の鋭さから「ライナー・サウンド」等と呼ばれた。1980-90年代の日本での初期盤の黎明期には米国RCAのLSC---シリーズでLIVING STEREOレーベルが人気を博し、一部に熱狂的なファンを作ったが、逆に音楽音愛好家からは音だけのまやかしであるとも表された。この間を繋ぐメディアがRCA音源の欧州プレスである。中でも英DECCAプレスであるSB---シリーズはその音質の良さから今まで珍重されてきた。SB---シリーズで聴くことで、ライナーの音楽的な本質に迫れるからである。ライナーは確かに筋肉質で純度の高い表現を用いて曲によってはジョージ・セルのような圧倒感を見せる指揮者である。欧州ステレオ盤の普及でライナーの良い面が見直されている。いかにも米国的な感性を持つ演奏だが、一つの大きな個性として十分に容認でき、受容も出来る指揮者であることが音楽音愛好家達にも浸透してきている。ここではA面にラヴェルを2曲、B面にラフマニノフの珍しい作品を収録。ラヴェルはクリュイタンスのようなフランス人指揮者とは全く異なるアプローチでどこまでも冷徹にすっきりとクールに仕上げる。あきれる程の違いは面白ささえ感じるレベル。名曲はどのような演奏でも聴いていられる事を証明するような見本である。よく知られる「亡き王女のためのパヴァーヌ」も静かに始まり静かに終わるあっさりした味わい。ラヴェルは他にも「道化師の朝の歌」、「高雅で感傷的なワルツ」も1957年4月に同オケと録音している。B面ラフマニノフ:交響詩「死の島」は殆ど演奏されることがない曲だがシカゴ交響楽団のような米国のオケがダイナミックに鳴らせば暗調ながら観客受けする曲だろう。スイスの画家アルノルト・ベックリンの同名の油彩画に基づく標題音楽であるが、作曲当時のラフマニノフは原画を知らず、マックス・クリンガーの「死の島(ベックリンの原画による)」というモノクロの銅版画から霊感を得たという。1909年4月18日、モスクワにて作曲者の指揮により初演。全体にライナーの特徴がそのまま感じられるLPである。SB番号ではうるささは全く感じない痛快だが優しい音質!
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