商品コード:1321-039[ARION] N.アンフーソ(s)/ 16世紀と17世紀の精神音楽におけるペトラルカと妙技の足跡
商品コード: 1321-039
商品詳細:このLPは古楽の声楽LPである。ソプラノ歌手であるネラ・アンフーソ(1942-)がリュート、テオルボやオルガンなどの単純な伴奏で全10曲の1600年代に作曲された世俗歌曲を歌ったLPである。ロマン派の歌曲集とは異なり、全てがシンプルであっさりしている。歌詞もシンプルなため、トリル、パッセージ等の特殊な歌唱法が使われる。そしてより複雑な「発音された」妙技の特徴を持つ。それに慣れないと違和感を感じるが、歌はソプラノ歌手一人だけで、歌手の個性が全面に出ることになる。ネラ・アンフーソはシチリア島パレルモのAliaの生まれ。古楽、ルネサンス期専門の歌手である。3 オクターブの声域により、ソプラノとアルトの両方で歌うことができる。彼女はフィレンツェの「ルイージ・ケルビーニ」音楽院で学んだ。彼女は文学も卒業し、ジョルジオ・スピニのもと近代史を専攻した。1970年代から音楽学者Annibale Gianuarioとともに研究し、モンテヴェルディによって理論化されたプラトン主義を研究、特に人間関係とプラトニックの関係の概念を想定した歌唱スタイルについて研究した。1980から1984に彼女はARIONレコードにイタリア・モノディを録音、テキストにフランチェスコ・ペトラルカ、モンテヴェルディの神聖と世俗音楽、ヴィヴァルディのモテットやカンタータ、カッチーニとペリのマドリガル等の録音を行った。ネラ・アンフーソはこの分野における第一任者であり、ヨーロッパの様々な大学や音楽学校のカンファレンスやマスタークラスに参加。ケルン大学からクラクフの大学まで、ロンドンのユニバーシティカレッジ、およびソルボンヌ大学で頻繁に講義を行っている。このLPは内容こそ「16世紀と17世紀の歌曲」の形であるが、実際はネラ・アンフーソが長年研究を行った成果を録音したLPであり、通常の古楽録音とは大きく異なるLPである。タイトルにあるペトラルカはイタリアの詩人、学者、人文主義者のフランチェスコ・ペトラルカ(1304 - 1374)のこと。詩人としては一連の抒情詩集(カンツォニエーレ)の創始者である。リストも「ペトラルカのソネット」で題材にしている。ソネットとはイタリアで生まれた14行の定型詩を言い、「小さな歌」を意味する。なお、「ペトラルカ」とはラテン語式に付けた名で、本名はフランチェスコ・ペトラッコ。
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