商品コード:1321-020p[VSM 他] B.L.ゲルバー(pf)/ コレクターズ・シリーズ・「ブルーノ・ゲルバー」
商品コード: 1321-020p
商品詳細:フランス人コレクターが個人として40年に亘って収集した演奏家別のコレクションをそのまま「コレクターズ・シリーズ」としてセットで出すことにした。当社では初の試みとなる。長年かけた厖大な時間はお金には換算できない。また縁あって集まったコレクションを散逸させず後世に受け継ぐことも国を跨いだ文化継承になるだろう。レーベルは複数にまたがり、オリジナル盤だけとは限らない、また意に沿わない国の盤が混じることもある。それらをご承知の上でご検討いただけると幸いである。基本バラセットである。今回は「ブルーノ・ゲルバー」。ブルーノ・ゲルバー(1941-)はオーストリア系のアルゼンチン人ピアニスト。フランス人とイタリア人の血筋も引いている。ブルーノ・レオナルド・ゲルバーとフルネームで表記される事も多い。1948年に小児麻痺に罹患、闘病生活を余儀なくされるが、これを克服した。10歳でベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番を弾いてデビューするや、ピアノの神童として鳴らし、18歳の若さで年間150回のコンサートをこなしたという伝説を持つ。19歳でパリに留学し、マルグリット・ロンに入門。ロンは「あなたは私の最後の、最高の生徒」と語った。ロン=ティボー国際コンクール第3位受賞を始めとして、数々の受賞歴を重ねる。ベートーヴェンやブラームスを偏愛しており、とりわけ前者のピアノ・ソナタの演奏で高く評価される。1968年以来度々来日し、2011年には70歳記念ツアーを全国11箇所で開催し、喝采を浴びた。ゲルバーのピアノはどこか艶やかである。演奏会は当然として、レッスンでもしっかり化粧をして現れるらしい。公言はしていないがゲイであることは間違いない。それは芸術の世界で、感性の豊かさという点で優れた存在なのだとも言える。前述の化粧の逸話の通り、ゲルバーは私生活でも美しさを追及して生きており、それが音楽にも表れる。ゲルバーのソロにはラテン気質、フレンチスクール、両性具有的な感性など様々な要素が同居した、複雑な独自のスタイルを完成させている。録音当時の若きエネルギーをもはらんでいるのだが意外にも落ち着いた物腰で、既に熟練に達したようなソロを展開する。注目すべき演奏スタイルである。
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