商品コード:1321-007[MUZA] R.ジェルリン, W.クルロシエヴィツ(cemb)/ バッハ:Cemb協奏曲集
商品コード: 1321-007
商品詳細:1980年4月ポーランド・ワルシャワで録音されたバッハのCemb協奏曲集で4曲がLP2枚に収まるWジャッケット仕様で1984年に発売された。チェンバロのソロは何故かポーランドとは関係がなさそうなイタリア人のルッジェーロ・ジェルリン(1899- 1983)が全4曲でソロをとる。ポーランド人奏者と思しきワウディスワフ・クロシェヴィツは先頭の2Cemb協奏曲B.1061で第2チェンバロで1曲のみの参加。ほぼルッジェーロ・ジェルリンのためのチェンバロ協奏曲集といえる内容。ジェルリンは1899年イタリア・ヴェネツィア生まれ。ミラノ音楽院でピアノを学び、その後1920年にパリに移り、ワンダ・ランドフスカに師事してチェンバロを学んだ。1940年までランドフスカと仕事を続け、特に2台のチェンバロを使ったコンサートではランドフスカと共演をした。1941年にイタリアに戻り、ナポリ音楽院のチェンバロ教師になった。シエナのキジアーナ音楽院でマスタークラスを指導した。多くの生徒の中には、ユゲット・ドレフュス、ケネス・ギルバート、ブランディーヌ・ヴェルレがいた。1930年代からL'Anthologie Sonore、Columbia等に多くのSP録音を残し、1953年頃のモノラル期から様々なレーベルにLP録音を残している。1980年のポーランド録音の時点でジェルリンは81歳であり、恐らくこれが最後の公式録音と思われる。それから3年後の1983年6月パリで亡くなった。演奏を聴いてみると81歳の老人の演奏とは信じ難い若々しい音がほとばしる魅力ある演奏である。第2チェンバロを弾くクロシェヴィツより断然輝きの高い音を出す様子が捉えられている。B.1061以外の3曲は1台チェンバロ用の協奏曲で、こちらでも、最後の輝きで人生を回想するようなソロを展開する。老チェンバロ奏者の想いが、バッハの音に乗って我々にやって来るのを感じる。
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