商品コード:1322-058b[DGG] E.ヨッフム指揮/ ブルックナー:交響曲7番(原典版)
商品コード: 1322-058b
商品詳細:ヨッフムはベートーヴェン交響曲全集同様、ブルックナーもバイエルン放送so.とベルリンpo.の二つのオケを使ってDGGで全曲録音を最初に行った指揮者である。年代はかなり離れていて、1958年~1967年1月と10年近い歳月をかけて完成したDGGで最初のブルックナー交響曲全集録音となった。恐らく当初全曲録音という計画があったとは思えないで進行ある。何故なら2曲目の8番(ベルリンpo.)は5番から6年も経過した1965年であった。この事実から5番を録音した1958年時点で全曲録音の意図は全くなかったとみてよいだろう。そして8番を録音した1964年からは同年のうちに7番・9番、翌1965年に4番・1番、1966年に6番・2番、1967年に最後の3番が終了して完結となった。2回目の8番の録音が終わった時点で交響曲全集の予感が見えたのではないだろうか?。その後1975年から1980年にドレスデンsk.と2回目の全集録音を行っており、既に1967年に最初の全集録音を終えた時点でブルックナーのスぺシャリストの地位を固めた感がある。実は最初の全曲録音以前に数曲の単独録音があった。7番はそのひとつで1952年のモノラル旧録音がある。オケはベルリンpo.で1964年10月の初回全曲録音と同じオケとなる。ヨッフムがブルックナーのスぺシャリストとしての名声を認知されたのは1967年に最初の全曲録音が終わった時点ではあったが、1950年代初頭からブルックナーに取り組んでいた数少ない指揮者であったことは知られていた。しかし録音は数曲であり、ブルックナーに対する認知度もそこまで高くない時代であった。今改めて旧録音を聴いて見ると、やはりモノラル/ステレオ録音であった1960年代より造形は堅牢で芯のある音が出てくる。特にべルリンpo.に関しては1960年代前半からカラヤン色が浸透し始め、フルトヴェングラー時代とは全く別物になったしまう。言わゆるカラヤン専用オケの色彩が色濃くなり、ほかの指揮者が振っても思うように行かなくなるのである。旧モノラル録音がある曲は旧モノラル録音に越したことはないのが現実である。勿論初回全曲録音も素晴らしいが、1曲ずつ細かく見て行けばそういう結論になる点は誰の耳にも異論はないだろう。7番の旧録音が録られた当時のべルリンpo.はまだまだ黄金期の音が出ている時期であり、どんな指揮者が振ってもある水準が確保された時期であった。時代の流れとは恐ろしいものである。元に戻ることが出来ない性質である。それはいかなる大指揮者でも超えることの出来ない障壁であることが理解される旧録音である。旧録音は2番/6番をリンツ・ブルックナーo.と米URANIAにモノラル録音。バイエルン放送so.と4番/5番/9番をDGGに、ベルリンpo.と7番、ハンブルクpo.と8番と7曲あまりの旧録音がある。内容をみれば旧モノラル録音が優れていることは間違いのない事実だろう。ヨッフムはベートーベンの交響曲全集ではDGGで最初の交響曲録音となったが必ずしも絶対的名演とは考えられていない。他にもっと凄い演奏が多いからである。しかしブルックナーに関してはスぺシャリストであり、ベートーベンやモーツァルトと同じ土俵では語れない作品である。ブルックナー指揮者としてヨッフムのブルックナーには信頼感が強い。
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