商品コード:1322-020[CALLIOPE] A.デュメイ(vn) J.ルヴィエ(pf) / シューベルト:二重奏曲, VnとPfのためのソナチネ第1, 2番
商品コード: 1322-020
商品詳細:デュメイの珍しいCALLIOPE録音。EMI系に録音を始めたばかりの時期に当たる。CALLIOPEへの唯一の録音となった。強い意志に裏付けられた純粋な心がそのまま音に出ている。若手の中でこれだけ穏やかに情のこもったソリストは少ない。デュメイはその極限られた中の一人。彼はこの後CD期まで活躍を続けるがさすがに'80年代デジタル期には、その強い意志も録音機材の貧困さにこの壁を破るのは困難だった。1970年代の男性ヴァイオリニストとしては異例の注目株。彼は'80年代に入っても注目すべき録音を残した例外的存在! オーギュスタン・デュメイ(1949-)はパリ生まれのヴァイオリン奏者。3歳でヴァイオリンを始める。両親に連れられて聴きに行ったナタン・ミルシテインの演奏会がきっかけだったという。10歳でパリ音楽院に入学。13歳で卒業するという神童ぶりを発揮した。14歳で、モントルー音楽祭でリサイタルを開く。このリサイタルをシェリングとシゲティが聴いて高く評価する。その後シェリングに推薦され、南米ツアーに行く。シェリングは自分が代役を依頼されたが都合が付かず、デュメイを推薦したという。帰国後、デュメイはミルシテインへの師事を許され、更にアルテュール・グリュミオーの下で4年間師事する。グリュミオーからはヴァイオリンばかりでなく、芸術一般についても多くのものを学んだという。デュメイによると、14歳でソリストとして評価されながら、ミルシテイン、グリュミオーの下で学んだことにより、一つの作品にじっくりと取り組む姿勢を叩き込まれ、それが自分の大きな財産になっているという。コンクールを経ずに評価を高めていった希有な演奏家である。ヘルベルト・フォン・カラヤンに絶賛され、1979年にカラヤンがパリで開いた特別祝賀コンサートに招かれ共演している。ピアニストのマリア・ジョアン・ピレシュには'90年代の初頭に初めて出会い、デュオを組んでいる。2008年9月から関西フィルハーモニー管弦楽団の首席客演指揮者、2011年から音楽監督として来日している。これはデュメイが通常在籍しているEMI系レーベルには録音のないシューベルト:二重奏曲を含む唯一のCALLIOPE録音。デュメイの最初のEMI系録音が1977年なのでそれ以前の23歳でピエール・カルダン・レーベルへのバッハ他を入れたデビュー録音?のすぐ後の1975年録音である。ここでのピアノは当時CALLIOPEに籍を置いたジャック・ルヴィエ(1947-)で恐らく1980年まではさらなる共演はないと思われる。何故なら1977年から始まるEMI系録音でのピアノはそこに籍があるジャン・フィリップ・コラール(1948-)になるからである。デュメイのシューベルトは1982年仏EMIにPfトリオ2番Op.100をジャン・フィリップ・コラールとフレデリック・ロデオン(1952-)と録音しただけで、二重奏曲他はLP時代唯一の録音となった。ピアノに比べ若手ヴァイオリン奏者の質的劣化が指摘されて久しいが、デュメイだけは数少ない例外といえるほど高いクオリティを持った若手である。2024年時点で75歳となるがデュメイの1970-80年代の録音はどれも不満なく聴くことだ出来る稀なヴァイオリン奏者である。シューベルトのデリカシーをしっかりと表現した見事な演奏。
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