商品コード:1323-031[Charlin] カメラータ・ルティエンシス, J.P.ウスターシュ(fl) / 「スウェーデンの宮廷音楽」
商品コード: 1323-031
商品詳細:シャルランの初期録音。タイトルは「スウェーデンの宮廷音楽」。ローマンはヘンデルと同時代のスウェーデンのヴァイオリニスト。デューベンはクープランのような音楽一家で、宮廷楽団の長を務めた作曲家。後にカール12世の側近として出世を果たした。ドイツ人のブクステフーデだが、出生に関する記録は殆ど残されていないものの、祖国はデンマークであるらしい。ブクステフーデの器楽曲は殆ど演奏されないが、これは数少ない録音の中で最上のもの。バロック作品集のような室内楽集となっている。目の覚めるような音質は流石シャルラン録音。カメラータ・ルティエンシスは古楽団であるが詳細は不明。使用楽器はpardessus・ガンバ、ソプラノ・ガンバ、アルト・ガンバ、テノール・ガンバ、バス・ガンバ、チェンバロとオルガンの6人構成。今ではヴィオラ・ダ・ガンバといえばバス・ガンバを指すのが通例だが、ここではほぼ全ての種類のヴィオラ・ダ・ガンバが揃えられている。一見ヴァイオリンのように聴こえる弦の音はpardessus・ガンバまたはソプラノ・ガンバの音と思われる。ガンバ属だけの弦楽5重奏団のようである。ガンバ属はヴァイオリン属と違い、薄い板が使われ、そのため弦の張力はヴァイオリン属よりも弱い。フレットを持つが、ギターのような固定式ではなく、ガット弦などを棹に巻き付けたのみで、音程の微調整のために動かせるようになっている。フレットは開放弦の5度上の音程まで付いている。駒は指板と同様に天面の曲率が小さく、そのため重音奏法が容易である。しかし上記の構造から音が小さい。その為18世紀の後半にはヴィオラ・ダ・ガンバの使用は衰退した。古楽団体は好んでガンバ属を用いるが、それはヴァイオリン属には出せない古風で柔らかい優しい音が出せる。古楽の雰囲気を出すにはこれほど相応しい楽器はないのである。異なる音域のガンバ属だけを用いた演奏では独特の鄙びた世界感が表現できる。このLPもその世界感を目指して制作された録音の一つである。
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