商品詳細：疾風怒濤と称されるシュトゥルム・ウント・ドラング(独: Sturm und Drang)は直訳すれば「嵐と衝動」、主に18世紀後半のドイツ文学界に起こった人間の個や感情の解放を重んじた革新運動のことを指す(ゲーテ「若きウェルテルの悩み」やシラー「群盗」など)。これに倣い、音楽でも、ハイドンをはじめとする古典派作曲家の創作期の中に見られるロマン的志向を持った創作期間や作品に対し、この表現が用いられることがある。一貫して明朗快活な方向性を持つハイドンの交響曲の中で、これらの作品は短調であったり激情的な性格が目立ち、それは斬新さと同時に、ある意味でイタリア・バロックへの回顧を想起させるようでもあり、聴き手にとって作曲家の肖像が刷新される印象深い作品群となっている。ヴァイオリニスト兼指揮者D.ソロモンズは'80年代に流行したピリオド楽器演奏のパイオニア。厳選されたイギリスのピリオド楽器奏者達による楽団「レストロ・アルモニコ」とともに'80年から6年かけて49曲の交響曲を録音した。ガット弦や独自設計の弓を用いたオリジナル楽器を使用、オケのピッチもA=430Hz,いわゆるクラシカル・ピッチで徹底した当時の再現性を図り、ひとたび針を落とせば、古典時代の響きが生き生きと広がる。(KT)

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