商品詳細：カルメン、ラ・ボエーム、アイーダ、蝶々夫人…17世紀以降のオペラの作中で、"ヒロイン(登場人物)が死ぬ悲劇"を描いたオペラは多数あり、現代では特に驚かない事だが、明るく大団円で終わる事がほぼ確定事項であったバロック・オペラの中にあっては、実はそうした話はかなり限定される。その数少ない悲劇、しかも舞台上で登場人物(男性の役)が死ぬという描写がある、いわば当時の常識の中ではかなり異例の存在として、このヘンデルの「タメルラーノ」は位置している。更にバロック時代のイタリア系オペラといえば見どころはカストラート!という風潮の中で、テノールに重要性が多く置かれていることも、この作品を目立たせている理由の一つだ。とはいえ、ヘンデルはオペラ6作目にして最盛期を迎えており、このように特異な特徴を持ちながらも上演当時から好評を得た。ル・グラン・エキュリ室内o.(別名「王室大厩舎・王宮付楽団」)は、ジャン=クロード・マルゴワール(1940-2018)創設のバロック・レパートリー専門オーケストラ。注目のバヤゼット役はバロック・古典期オペラで活躍する英国歌手のJ.エルウェス(t)が務める。(KT)

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