商品詳細：ユゲット・ドレフュス(1928-2016)は、アルザス出身のフランスのチェンバロ奏者。'60年ジェノヴァ国際チェンバロ・コンクールで1位。以後ルネサンスを中心とするバロック以前の古楽における第一人者として活躍した。1964年からコペンハーゲンで始まったスカルラッティのソナタ録音は、時期をずらし1964～73年にかけて録音され全部で4枚。リアルタイムで単独でも発売されたが、それらを1箱にまとめたものがこちら。それぞれ録音時期が異なり、録音年順に並び変えると①MB 783:'64年(3枚目) ②781:'66年(1枚目)③782:'67年(2枚目)④1484:'73年(4枚目)となる。録音環境の差があるが、このように一人の演奏家が演奏表現を追究する様子を追えたり、その繊細な変化を味わえるのは、およそ10年という長期にわたる企画だからこその醍醐味。タッチや響きの機敏なコントロールで、まるでピアノにも匹敵するようなダイナミックレンジの広がりを創出、ひとたびドレフュスの手腕にかかると、チェンバロという楽器がこんなにも多彩な表情を持つのかと、改めて驚かされる。'60年代の録音も申し分なく素晴らしいが、'73年のMB 1484では、よりのびやかに、音が戯れ遠くへ飛翔していく。充足感たっぷりのボックス。(KT)

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