商品コード:1327-047p[COLUMBIA] A.チッコリーニ(pf) / スペインPf作品集/アルベニス:スペイン, グラナドス, モンポウ
商品コード: 1327-047p
商品詳細:仏コロンビア(パテ)のモノラル・フラットのオリジナル。愛好家の間では、特別な扱いを受けているチッコリーニではあるが、彼のレコードの中でも、秘蔵盤中の秘蔵盤が「スペインのピアノ曲集」である。一見仏COLのレギュラー盤のようにも見えるが、プレス数が圧倒的に少なく、終始素晴らしい演奏である。中でも1番の聴きものが"モンポウ"であり、まさにチッコリーニのピアノ自体とシンクロし、"モンポウ"の幻影が浮かび上がるようである。地味に感じるが内容の深い逸品。アルド・チッコリーニ(1925 - 2015)はイタリア・ナポリ出身のピアニスト。5歳でピアノを始め、ナポリ音楽院のピアノ科と作曲科を卒業している。その名が広く知られるようになったのは、1949年にパリで行われたロン=ティボー国際コンクールのピアノ部門で優勝を遂げてから。世界各地で演奏活動を行うようになり、ヴァイオリンのジャック・ティボーとデュオも結成、室内楽の分野でも活躍した。16歳のときサン・カルロ劇場にデビューした。1969年にフランスに帰化し、1970年から1983年までパリ国立高等音楽院のピアノ科の教授として多くの弟子を育て上げている。フランス近代音楽の解釈者ならびに擁護者として国際的に著名であり、サティ、ドビュッシーのピアノ曲全集を録音している。他に、アルカンやカスティヨン、マスネ、セヴラックらの秘曲も録音している。一方でリストの演奏でも名高い。パテ・マルコーニ社やEMIなどに100点以上の録音を残しており、中でもモーツァルトやベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集が目立っている。最後の来日公演は2014年6月であった。2015年2月1日、フランスの自宅で89年の生涯を閉じた。「スペインPf作品集」・FCX 651・は数あるチッコリーニのLPの中でもレア中のレア盤で当社でも過去に1度しか入荷がない。モンポウの「歌と踊り」はこの盤でしか聴けない演奏で絶品。「歌と踊り」はひとまとまりの作品として作曲されたわけではなく、1918年から1972年にかけて55年以上の歳月の間に個別に生まれた。各曲は導入的で緩やかな「歌」(Cançó)と、それに続く、より動きのある「踊り」(Dansa)から構成される。両者の間に調性的な関連はみられるものの、拍子は必ずしも一致しない。作曲者自身はこの構成について「リリシズムとリズムの対比であり、歌曲集とそれとは別の舞曲集になるのを避けるため、また多くの作曲家が取り入れた自然な論理の一致の帰結である」と説明している。楽曲の大半は既存のカタルーニャ地方の民謡に基づくが、オリジナルの作品も存在する。音楽評論家のウィルフリッド・メラーはモンポウにとっての「歌と踊り」は、パリから故郷を想うという点においてショパンにとってのマズルカと近い関係性にあると指摘している。第1番はモンポウ作品でも広く知られたものの一つで、様々な組み合わせの楽器のために編曲されている。第6番もよく知られている。
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