商品コード:1327-028[COLUMBIA] O.クレンペラー指揮/ メンデルスゾーン:交響曲4番「イタリア」, シューマン:交響曲4番
商品コード: 1327-028
商品詳細:英国ステレオ・オリジナルは非常に高額なことでも知られるクレンペラーの名演。当盤はそのモノラル・初出。1960年ロンドンでの録音。クレンペラーは同じ時期にメンデルスゾーン:交響曲第3番「スコットランド」も録音していて、それは特に名演とされている。オットー・クレンペラー(1885―1973)は、22歳でグスタフ・マーラーの推挙を受け、プラハのドイツ歌劇場の指揮者、さらにはベルリン・フィルなどに出演する。その後、ナチス・ドイツを嫌い、米国へ亡命を果たす。米国ではロサンジェルス・フィル音楽監督やピッツバーグ交響楽団を指揮し、これらのオーケストラの水準を大きく飛躍させた。しかし、1939年に脳腫瘍に倒れ、第2次世界大戦後は、ヨーロッパにおいて再起を果たすことになる。ロンドンでの客演が英国EMIのプロデューサーであるウォルター・レッグの目に止まり、1952年にEMIとレコード契約を交わす。1959年からはロンドン・フィルハーモニア管弦楽団の初代首席指揮者として1973年まで君臨しEMI(英COLUMBIA)に多くの録音を残した。この楽団は英国EMIのレコード作成用楽団だったが、創立者ウォルター・レッグの同社辞職に伴い、レッグは同オーケストラの解散を宣言し(オーケストラは彼個人の所有物だった)、「フィルハーモニア管弦楽団」の名称すら売却してしまった。しかし、楽員たちは「ニュー・フィルハーモニア管弦楽団」(後に名称は元に戻る)として自主運営を始め、クレンペラーも楽団の会長に就任して多くの録音を残した。ある女性奏者は「神様のもとで演奏出来て、そのうえ給料まで戴けるなんて申し訳ない」と漏らしたという逸話も残っている。その独特な性格にもかかわらず、クレンペラーは多くの音楽家から敬意を持って遇された。クレンペラーのメンデルスゾーン/シューマンを一言でいうなら重量級の正統派に尽きる。ジョージ・セルと正反対のスタイルながら何方も名演とされるのはなぜだろう。音楽はどんなアプローチでも聴いた人間が大いなる満足を感じればそれが名演となる。クレンペラーは此方のスタイルでの一つの完成形を極めた指揮者といえる。特にシューマン4番はテンポも遅くなく気迫さえ感じられる本物の名演だろう。
O.クレンペラーの在庫一覧へ