商品コード:1327-017p[COLUMBIA] H.リヒター・ハーザー(pf)/ ベートーヴェン:Pf協奏曲5番「皇帝」, Pf独奏のためのロンド
商品コード: 1327-017p
商品詳細:リヒターハーザーは、コロンビアに何枚かの協奏曲を録音したが、そのどれもが芸術的にも録音的にも成功している。これはケルテスの指揮のもと、ガッチリとスキのない堅牢な土台があり、その一流のオケに負けない力量と技量を持った彼だからこそ、このような素晴らしい録音になった。優れたソリストだが、指揮者、オケ、録音等に恵まれず、埋もれたピアニストが多い中、幸運な人だ。音質はSAXとしても水準以上。ハンス・リヒター=ハーザー(1912-1980)はドイツ・ドレスデンの生まれのピアニスト。地元の音楽院でハンス・シュナイダーに師事。13歳でドレスデン・アカデミーに入学し、ピアノだけでなくヴァイオリン、打楽器、指揮法も学んだ。1928年にデビューし、1928年から演奏活動を開始し、1930年にはベヒシュタイン賞を受賞した。 第二次世界大戦中からデトモルトに移り住み、1945年から1947年までデトモルト交響楽団の音楽監督を務めた。1946年から1962年まで北西ドイツ音楽院でピアノを教えていた。そして1953年、転機が訪れる。病気になったソリストの代役でバルトークのピアノ協奏曲第2番を演奏し(指揮はパウル・ファン・ケンペン)、注目を浴びたのだ。1959年には「皇帝」のソリストとしてセンセーショナルな成功を収め、満を持してアメリカ・デビュー。『ニューグローヴ世界音楽大事典』によると、1970年にベートーヴェン生誕200年記念を迎えるにあたり、聴衆の強い要望でピアノ・ソナタとピアノ協奏曲全曲を弾いていたという。それくらいドイツのベートーヴェン弾きとして定評があった。1955年から同院院長の座にあった。1959年にはアメリカ・デビューを果たし、1963年にはザルツブルク音楽祭にも出演した。録音が少なく、大半が英国COLUMBIAレーベルになる。ベートーヴェンのピアノ・ソナタでは13曲(1・2・3・16・17・18・22・26・27・29・30・31・32番)+ディアベリ変奏曲+小品3曲を録音している。リヒター=ハーザーのスタイルはいかにもドイツ的であり、しっかりした構築力のもと、実直な音を無駄なく出し、意匠を排した気骨を感じさせる。生真面目だが愉しませる術も身に着けている。指揮が弾きケルテス/フィルハーモニアo.という組み合わせでこれ以上ないバックに対し、派手ではないが、ごく自然体で気持良くソロを展開する秀演!ドイツ人であることを想像して聴くとあまりのナイーヴな展開に本当か?と思ってしまうほど軽快で穏やかなソロである。厳格でごつごつしたところは皆無。音色こそ渋めだが表情はすこぶる滑らかである。ハーザーはベートーヴェン弾きだけに演出を分かっており、全曲録音はならなかったが残されたケルテスとの4/5番、ジュリーニとの3番は何れも重要な録音である。「皇帝」は特に代表作!
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