商品コード:1329-023b[CASSIOPÉE] E.オシンスカ(pf) / ショパン:58のマズルカ全集-1+2+3
商品コード: 1329-023b
商品詳細:エリック・ハイドシェック(フランス名:アイドスィック)が自らの資金で設立したレーベルCASSIOPEE。1970年代としては高音質で理想的なピアノ録音。ファンは世界中に多い。自分の録音を発売するために作ったレーベルだが、唯一自身以外のピアニストが女性エヴァ・オシンスカ。オシンスカは1941年ポーランド生まれ、ショパン音楽アカデミーでピアノを学ぶ。リシャルト・バクスト、ズビグニェフ・ジェヴィエツキの下で研鑽を積む。1968年のアルフレード・カゼッラ国際ピアノ・コンクールに出場。1970年、スペインのハエン国際ピアノ・コンクールで優勝。ポーランド国立放送交響楽団、BBC交響楽団、トゥールーズ・キャピトル国立管弦楽団、東京交響楽団など世界各国のオーケストラと共演している。パリでペルルミュテールにも師事していた。ハイドシェックとの出会いはそのあたりにありそうである。CASSIOPEEにショパンだけで14タイトルのLPを残した。ポーランド直系のスタイルにパリ風のエスプリが加わった美しく爽やかな後味が残るスタイル。くどくどせず、しかも聴かせる。パリでは賞賛を持って迎えられ、かのヘンリク・シェリングはオシンスカに1979年8月に手紙を送っている。それがそのままライナーノーツに採用された。オシンスカはハイドシェックが録音をしなかったショパン作品、特に民族色の強いマズルカやポロネーズを担当した。ハイドシェック自身が自分より説得力のある演奏だと認めたからだろう。確かにハイドシェック自身も「前奏曲集」等数点のショパン作品を録音しているが、曲によっては作品が持つ特性からくる限界を感じた曲も多かったに違いない。ポーランドに流れる血脈を超えることができない曲は当然あるのだろう。いかなパリ・スクールでも鍛錬だけでは習得できないモノがあることを知っているのだろう。賢い選択であったと思われる。音質は例によって非常に良い。現代に蘇るポーランド・スクール? ハイドシェックの読みは当たり、いかにも本物らしい仕上がりになっている。無理して自身で録音しても評判を落とすだけだったに違いない。マズルカのような曲は特にそうである。マズルカのポーランド語での名称は「マズレク」(mazurek)であり、この名称は現在のポーランド中央部(マゾフシェ県)の歴史的地名及び住民名に由来している。パリでの録音だが、ここにはポーランドの歴史、空気が感じられる。
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