商品コード:1330-053[VSM] R.クーベリック指揮 S.スターリク(vn) / バルトーク:管弦楽のための協奏曲, 二つの肖像
商品コード: 1330-053
商品詳細:バルトークの管弦楽のための協奏曲は1943年に作曲した5つの楽章からなる管弦楽曲である。バルトークの晩年の代表作であり、最高傑作の一つにも数えられる。オーケストラの各楽器をあたかも独奏楽器のように扱ったり、全合奏と室内楽的アンサンブルが交錯するような楽曲構造をとっていることから、「協奏曲」と言う名が与えられている。また各楽章のタイトルはバルトーク自身による。最初は取っつきにくいが何度か聴いているうちにバルトークらしいモノが見えてくる。日本では「オケコン」の名称で通じる。大抵の大物指揮者が録音しているがやはりハンガリー出身の指揮者に分があるようである。指揮者、ラファエル・クーベリック( 1914-1996)はチェコ出身で、ドイツを中心に国際的に活躍した指揮者。ハンガリー生まれではないが、母はハンガリーの伯爵の夫人であったマリアンナ・ツァーキー=セルである。プラハ音楽院を卒業後、1936年にチェコ・フィルの常任指揮者、1939年にブルノの国立歌劇場 (Národní divadlo Brno) の音楽監督に就任。そして1942年、ヴァーツラフ・ターリヒがナチス政権に反抗して解任された後を受け、チェコ・フィルの首席指揮者に就任。チェコの共産化に反対したクーベリックは、同年のエディンバラ音楽祭へ参加するために渡英、そのままイギリスへと亡命した。1950年から1953年までシカゴ交響楽団の音楽監督を務める。その後1955年から58年までコヴェント・ガーデン王立歌劇場の音楽監督を務める。この録音はその英国時代のものである。同じ頃DECCAにもブラームス全曲など、かなりの録音を残している。ロイヤルpo.とは全てEMI系録音で振っている。クーベリックは完全なハンガリー系ではないがゆえに、この曲を丁寧に、できるだけ噛み砕いた演出としていることが感じ取れる。いわば「オケコン」の初心者にこれほど優しい演奏もないだろう。ハンガリー系指揮者では当たり前が入ってきて、雰囲気は良いのだが優しい演奏ではない。この丁寧な演奏がクーベリックの「オケコン」の特徴であるといえる。クーベリックのEMI系録音は限られており、これは貴重な1枚!
クーベリックの在庫一覧へ