商品コード:1330-051p[PHILIPS] H.バルワーザー(fl)/ テレマン: Flと弦楽のための組曲, ハイドン:Fl協奏曲
商品コード: 1330-051p
商品詳細:テレマンの組曲は複数存在するが、リコーダーと弦合奏のための組曲 イ短調 TWV 55:a2が当作品である。フルート用に編曲された版を用いる。以前Les Discophiles FrançaisでJ.P.ランパル(fl)K.リステンパルト指揮ザール室内o.が同様の編曲版を録音していた。原曲がフルートと弦合奏のための組曲ホ短調 TWV 55:e10も存在するが、ここではイ短調(フルート版)を演奏している。B面はハイドンのフルート協奏曲 ニ長調だが、ハイドンはフルート協奏曲を1曲しか書いておらず、さらにはその楽譜は失われている。これはハイドンと同時代に活躍した「レオポルド・ホフマン」の作品であることが断定された。レオポルド・ホフマンは18世紀のウィーンにおいてハイドンやグルックと肩を並べるほどの存在で、ヴァイオリン奏者であり、聖シュテファン大聖堂の楽長も務めた音楽家であった。その中のニ長調作品がハイドン作品と誤解されて今日に至った。現在ではハイドン(レオポルド・ホフマンの真作)のHob.7:f-D1としてハイドンの曲だが偽作扱いで演奏される。但し当盤が録音された当時はハイドン作と信じられていたようである。実際聴いてみると、ハイドン作品と言われて納得してしまうほど良くできた曲である。だがら今もって録音されているのだろう。フルートのフーベルト・バルワーザー(1906 - 1985)はドイツ・ヘルツォーゲンラート出身のオランダのフルート奏者。アーヘンの歌劇場で首席奏者を務めていたエミール・デーリングに師事し、ハンブルクでヴィルヘルム・ティーフトルングの薫陶を受けた。1928年から1935年までハンブルク国立フィルハーモニー管弦楽団の首席奏者を務めた後、1936年から1971年に引退するまでアムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団で首席奏者を務めた。PHILIPSの1950年代における多くの録音に登場し、中でも1956年のモーツァルト・ジュビリー・シリーズでは2曲のFl協奏曲を録音している。ウィーンのワナウゼクと並び称されるフルート奏者である。ややかすれのある木質系の音が特徴でワナウゼクと似た特徴を持つ。モーツァルトではプリッチャード指揮ウィーンso.だったが、ここではモーツァルト学者でモーツァテウム大学の学長も務めたベルンハルト・パウムガルトナーの指揮でこの2曲を演奏している。録音はモーツァルトと同じ頃だろう。 1958年録音のシモン・ゴールドベルク指揮のバッハ:ブランデンブルク協奏曲にも参加している。PHILIPSにおける全時代を通じてのトップフルート奏者と断定して間違いない。どのような曲でも優美に感じさせる技を持った音楽家である。
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