商品コード:1332-028p[DECCA] E.アンセルメ指揮/ シューマン:交響曲2番, マンフレッド序曲
商品コード: 1332-028p
商品詳細:アンセルメにとってシューマンの交響曲というのはイメージが湧かないと思われる。モノラル時代に1番(LXT 6205)、ステレオになってから2番を録音をしている。3番の録音はない。この2番が唯一のステレオ録音となる。シューマンの交響曲はロマン派を代表する作品として少なくない指揮者が全曲録音を行っている。しかし1950~60年代においては演奏される機会は少なく、そこまでメジャー交響曲とは言えない曲であった。それはベートーヴェンやブラームスに比べ作品の構造が強固ではないことが理由だろう。指揮者がある程度自身で補強をしないと演奏が難しい作品であるらしい。実はプレスもかなり少なかったようで当社でも入荷は少ない。1番より2/3番の録音が少ないのも演奏の困難さが関係するのだろう。2番を聴いてみてこれはかなりアンセルメの手が入っているなと感じられた。というのもシューマンの交響曲2/3番という曲は何所かもやもやとしてはっきりしない気分が付きまとっていたからである。この演奏は実にすっきりしている。音符を取捨選択した後の様である。明晰でクリアーなのがアンセルメらしさであるから当然なのだが、この2番の後では他の演奏が霧の中のように感じられるに違いない。アンセルメの中でも特異な選曲であるシューマン:交響曲2番。ドイツ・ロマン派はあまり好みではなかったはずだが、これを聴く限り、アンセルメ流に上手く料理していて、これはアンセルメ版のスコアとでもいうべき演奏となっている。3番を録音しなかった理由は不明だが、思い切って2番をやってみたが限界を感じたのかも知れない。この録音はセールス的には成功はしなかったようである。但し決して駄作ではなく、かなり挑戦的録音だったといえる。
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