商品コード:1333-053[PHILIPS] オスロ・ヒンダーQt. / グリーグ:弦楽四重奏曲 ト短調 1番, ヘ長調(1892)
商品コード: 1333-053
商品詳細:グリーグの弦楽四重奏曲は不完全なものまで入れて2曲あるとされている。A面の、1番としてOp.27が付いた曲であるト短調は4楽章で、初演は1878年10月6日にケルンで、この曲を献呈されたロベルト・ヘックマン (Robert Heckmann) による弦楽四重奏団により行われた。このOp.27がグリーグが唯一完成させた弦楽四重奏曲である。B面の途中から始まるヘ長調の弦楽四重奏曲は1892年、グリーグの銀婚式の時に着手されたが、2楽章までしか作曲されず、後年ユリウス・レントヘンにより補筆完成された。ここでは2楽章のみの演奏で「未完成」としている。この弦楽四重奏曲ヘ長調の演奏は唯一の録音で、大抵はグリーグのOp.27とシベリウスの弦楽四重奏曲とカップリングとなる。演奏はオスロ・ヒンダー四重奏団というノルウェーの地元団体らしい。現在オスロ弦楽四重奏団という名称の団体が存在するがそれは1991年にノルウェーで結成された新しい団体を指す。幸松肇氏の「世界の弦楽四重奏団」の北欧編にオスロ・ヒンダー四重奏団は出ていなかった。完全に未知の団体である。メンバーも全員ノルウェー人らしい。こういうローカルな曲の場合、地元の、しかも1970年以前の録音に最も信頼が置かれてよいと思われる。旅先で地元の人が食べに行く食堂が良いに決まっていることと同じ。曲もマイナーだが室内楽好きにはグリーグの弦楽四重奏曲は重要な作品である。特にOp.27は1955年のブダペストQt.がモノラルで録音しているが、この演奏を聴いて、これならずっと聴いていたいと思わせてくれた録音である。盲目な地元主義は危険であるが、この場合は信じても良いと思える。何よりPHILIPSというメジャーレーベルが録音している。しかも1960年代である。未完の弦楽四重奏曲ヘ長調も初めて聴いたが、完成すれば名曲となったであろう素晴らしい曲想を持っている。室内楽好きには大切な一枚となる録音と信じる。尚B面の未完の弦楽四重奏曲ヘ長調は世界初録音と書かれている。
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