商品コード:1333-038[PHILIPS] A.グリュミオー(vn)/ Vn協奏曲/ベルク, ストラヴィンスキー
商品コード: 1333-038
商品詳細:ベルクの遺作となったVn協奏曲は、今や20世紀の古典とも言える。12音技法で作曲されながらも、無調そして調性の間を行き来する作品。ロマン派作品で聴かせる艶やかさとは異なった、シリアスな音色と共に、グリュミオーはベルクの音楽を的確に解釈している。ストラヴィンスキーの協奏曲は1、4楽章に新古典主義の傾向が見られる一方で、対照的に2、3楽章の2つのアリアでは叙情的な要素が際立つ。アルテュール・グリュミオー(1921~1986)はベルギー南部の都市、シャルルロワ近郊の小さな村ヴィレール・ペルワンに生まれた20世紀を代表するヴァイオリン奏者。1933年にブリュッセル音楽院に入学し、二つの楽器から一つを選ぶように迫られ、ウジューヌ・イザイ(1858~1931)の高弟、アルフレード・デュボア(1898~1949)のヴァイオリンのクラスを選択。「素晴らしい教えと、親切」を受け、同時に和声学、フーガ、対位法を学び、14歳でブリュッセル文化の中核を担うアールヌーボー建築物、パレ・デ・ボザールでデビューするまでに至った。1939年にベルギーの国内コンクールでヴュータン賞を獲得すると、師のデュボアの勧めでパリのジョルジュ・エネスク(1881~1955)の夏期講習を受講し、ヴァイオリンと作曲を学び大きな影響を受けた。ブリュッセルに戻るとデュボアの助手となり、パレ・デ・ボザールでシャルル・ミュンシュ(1891~1968)の指揮によりメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲を演奏している。1945年~1947年までの英国EMIのSPに約20曲を録音している。1953年~PHILIPSに籍を置き、亡くなるまでに多数の録音を行った。イザイ、デュボア直系の「フランコ=ベルギー楽派」(フランスとベルギーの楽派が重なりあっている為、このように呼ばれる)のヴァイオリニストとして世界的に認知されている。クララ・ハスキルとのデュオは知られたコンビ。グリュミオーの使用ヴァイオリンは、デビューの頃はアメリカの銀行家から1715年製ストラディヴァリウス「ティティアン」を貸与されていたが、1957年にベルギーのルノア伯爵から貸与された1727年製ストラディヴァリウス「ジェネラル・デュポン」に切り替えた。また1971年にオランダの楽器商から1744年製のグァルネリ・デル・ジェス「ロゼ」を購入し、ストラディヴァリウスと併用していた。ベルク/ストラヴィンスキーという20世紀作品では潤いと温かみのある音色で難曲を出来るだけ解かりやすく、美しく演奏している。少しでもこれら2曲に興味のある方にはまずグリュミオー盤をお勧めしたい。すんなりと聴けるはずである。
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