商品コード:1337-052[ADÈS] M.ロザンタール指揮/ サティ作品集/バレエ音楽「パラード」(全6曲) 他
商品コード: 1337-052
商品詳細:これはいささか変わった経緯で発売された2枚組のサティ:作品集である。1枚目と2枚目で全く録音や音源が異なるので注意が必要。まず1枚目の4曲は全てGiveon Cornfieldがプロデューサーとして1959年にパリで録音されたサティ:管弦楽作品集で、当初米国EVERESTが音源保有をしていた。1968年に1枚物LPとして米国でモノラル/ステレオにて初リリースされた。フランス側でもADÈSから1枚物LPが1971年頃まったく異なるデザインのシングル・ジャケット入りで16022という番号でステレオが発売された(モノラルが存在するか不明)。その後はっきりしないが1970年頃2枚目の分が録音されフランスのみで1970年頃ADÈS:16 004シングル発売された。2枚目は全てJ.フェヴリエによるピアノ・ソロ演奏で、「梨の形をした3つの小品(全7曲)」だけG.オーリックとの連弾演奏となる。ADÈSでは1975年頃この2枚がカップリングされサティ:作品集として2枚組にてADÈSからモノラル:7023-4/ステレオ:19011-2で発売された。2枚目はADÈSが音源を持っていて、EVERESTでは未発売である。従ってADÈSにはサティ:管弦楽作品集と2枚組のサティ:作品集の2種が存在し、それぞれモノラル/ステレオや初版/再版などが混在することになる。今回はステレオの第2版だが、そもそも入荷が少ないレコードであり、再版といえども価値は高い。特に1枚目の管弦楽作品は殆ど録音されることが無く珍しい。ロザンタールはこの分野における先駆者である。1曲目のバレエ音楽「パラード」はサティの1幕のバレエ音楽で1916年から1917年にかけてセルゲイ・ディアギレフが率いるバレエ・リュス(ロシア・バレエ団)が1917年に上演した曲である。ディアギレフのプロデュースにより、台本:ジャン・コクトー、音楽:エリック・サティ、美術、衣装:パブロ・ピカソ、レオニード・マシーンの振付という、当時の最先端の芸術家によって生み出され、バレエ・リュスの新時代を告げる重要な作品となった。サイレンやタイプライター、ラジオの雑音、ピストル、回転式のくじ引き装置、空き瓶やパイプを叩く音など、騒音や現実音が音楽に用いられており、この点ではエドガー・ヴァレーズを10年先取りしているといわれる。他劇付随音楽「ソクラテス」~第3部 ソクラテスの死ではソプラノのD.モンタイユ(s)の独唱が光る。「馬の装具で」は元々連弾ピアノ曲で、 サティ自身が室内オーケストラ用に編曲した曲。短い4曲からなり、サティの管弦楽として楽しめる作品。2枚目は全ての曲をジャック・フェヴリエが演奏しており、1枚目とは様相が異なる。1979年プレスとはいえ音質は良く、ステレオでサティの魅力をタップリ楽しめる! 年代は不明だがGrand Prix Academie de disque francaisを受賞している。フランスにおいても画期的なLP発売であった。
ロザンタールの在庫一覧へ
