商品コード:1338-051[VSM] R.ファザーノ指揮/ ヴィヴァルディ:四季
商品コード: 1338-051
商品詳細:これはR.ファザーノ指揮ヴィルトゥオージ・ディ・ローマの2回目録音。初回は1955年頃のモノラル録音だった。基本的に大きな変更はない。第1曲目の春がまさにその気分。そしてこのファザーノ/ローマの演奏こそがその気分と一番ぴったりきた。英プレスよりすっきりした押しの強い音が出てくる。最もナイーブな"四季"として、第一に推薦したい。ソロはこのグループ内の持ちまわりか、2人が務める。春と秋のソロは、L.フェッロ(vn)、夏と冬が初回モノラル録音の時と同じG.モッツァート(vn)のソロ。シャープすぎず、人間味溢れるソロに気分は爽やか。1960年頃モノラル/ステレオの両方で発売された。ステレオは安価ではない。同じローマの団体だがイ・ムジチとは全く異なる性質のヴィルトゥオージ・ディ・ローマ。指揮者のレナト・ファザーノ(1902- 1979)はナポリ生まれの指揮者。1941年に室内オーケストラ Collegium Musicum Italicumをローマで設立した。時期は不明だがこの団体が改名してヴィルトゥージ・ディ・ローマ(I Virtuosi di Roma)になる。ファザーノは欧州、特に英国COLUMBIAと早い時期に契約し、モノラル時代から盛んにイタリア作品を録音し、紹介・普及に務めた。ヴィヴァルディだけでなくコレッリ、ペルゴレージ、バルダッサーレ・ガルッピ、アレッサンドロ・マルチェッロ、ジョヴァンニ・パイジエッロ等である。イ・ムジチが1951年設立なのでヴィルトゥージ・ディ・ローマの方が歴史が古く、イ・ムジチと異なりファザーノが常に指揮者として束ねている。芸風は、明るく、まるでナポリ風なイ・ムジチに対し、ヴィルトゥージ・ディ・ローマは、軽くはあるが、フランスの団体のような底抜けで天真爛漫のような所はなく、陰の部分とのバランスが良い。特にこのLPのヴィヴァルディ:四季のようなメジャー作品ではその違いがはっきりする。好みの問題ではあるが、イ・ムジチの方が特別な印象である。ヴィルトゥージ・ディ・ローマの良い部分はあからさまなイタリア気質を全面に出さず、雰囲気で感じさせるスタイルが欧州のスタイルと親和性が高い。イタリアといっても色々なスタイルを持った団体がいるという事である。
ファザーノの在庫一覧へ