商品コード:1338-041[VSM] W.フルトヴェングラー指揮/ ワーグナー:トリスタンとイゾルデ(全曲・ドイツ語歌唱)
商品コード: 1338-041
商品詳細:フルトヴェングラーのワーグナー全曲の中で、内容、セールスとも、最も成功した録音ではないだろうか。1952年の世界初全曲録音でもある。オケも名門フィルハーモニア。そして、コヴェント・ガーデン王立歌劇場合唱団。内溝フラット盤の音は、ズシリと重みのある低音が嬉しい。本物の音がする。おっとりした曲だが、緊張感と生暖かい空気を運んでくる。これから始まる壮大な物語を暗示するに充分な舞台だ。圧倒的な名演として1980年代から既に決定盤として定着している「トリスタンとイゾルデ」。バラで6枚という長尺モノで1980年代は優に10万円を超える価格が当然であったがその名声は常に不動であったLPである。フラグスタート起用については一悶着あったらしく、フラグスタートはプロデューサーがウォルター・レッグでなければ出ないという条件を出したらしい。当時フルトヴェングラーとウォルター・レッグは険悪な仲であったが、どうしてもフラグスタートを使いたいフルトヴェングラーが折れたようである。しかし当のフラグスタートは既に60歳近くであり高い音を出しにくくなっており、一部シュヴァルツコップがマイクの前ですり替わって歌ったという逸話がある。この件が公にされてしまった為、フラグスタートはEMIと絶縁したという。その後はDECCAに移籍した。大作であり、いかなEMIといえども簡単に録音できる作品ではない。古い録音だが音質はすこぶる良く、ストレスなく全曲聴いてしまえる内容。それもそのはずで、フルトヴェングラーはこのプロジェクトでレコード録音の真価を認め、翌年の「ニーベルングの指環」全曲録音を決心したらしい。冒頭から始まる深々とした前奏曲から心奪われることは間違いない。スタジオ録音ながらライブのような熱気と雰囲気がある。フラグスタートの歌が出てくると、フルトヴェングラーが彼女に拘った理由が理解できるはずである。テノールのズートハウスとの愛の二重唱は二度と再現できない絶品との評価で知られる場面。「トリスタンとイゾルデ」だけはアンチ・フルトヴェングラーといえども認めざるを得ない録音である!フランス盤は英国盤より多少安価となるが、盤質が厳しくなる。フランス盤で全6枚盤質7というのはこれまで一度もなかった。
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