商品コード:1339-010n[ETERNA] A.シュトルテ(s) K.マズア指揮/ バッハ:カンタータ51, 202番
商品コード: 1339-010n
商品詳細:ソプラノのソロを持つカンタータ2曲。シュトルテを前面に押し出した一枚だ。シュトルテで聴くと、改めて曲の良さを実感すると共に、この人の優しい歌声に癒される。声が繊細すぎてパンチに欠ける為、録音によってはオケに埋もれてしまうが、この録音は問題ない。壊れやすいものほど人間は大切にしたくなるが、シュトルテもそんな存在。気を使って、手を掛けないと失われてしまうようなところがある。今までとは曲が違って感じるほどの可憐さ!長年の宣伝が効いてきたようで最近シュトルテの名前もやっとウィキペディアに載るまでになった。ETERNAファンにはお馴染みのソプラノ歌手。アデーレ・シュトルテ(1932- 2016)は東独領シュペレンベルクの牧師の家に生まれる。1948年にポツダムでヨハン・ゼバスティアン・バッハの《クリスマス・オラトリオ》の上演に際して天使の声役で初舞台を踏み、当地のカントルであるカール・ランドグレーベの下で音楽を学ぶこととなった。1955年からドレスデン、ライプツィヒなどで宗教音楽の歌手として活動を始め、ドレスデン聖十字架合唱団やトーマス教会少年合唱団などと共演するようになった。1959年ミュールハウゼンで行われたバッハ音楽祭に参加して声望を高めた。1960年代からはバッハの作品を中心として録音活動を活発化。その時の録音が今我々を楽しませてくれている。マウエルスベルガー指揮「マタイ受難曲」への参加を見ても、いかに当時重要な宗教曲歌手であったかが窺われる。1972年に第一線を退いてからは後進の指導に専念。1990年から2005年までベルリン芸術大学で教鞭を執った。2007年にドイツ連邦共和国功労勲章を授与されている。2016年、84歳で他界したことがラジオから流れた。私がファンであることをよく知るドイツの友人が偶然放送を聞いて電話をくれたことで2016年11月下旬には当社リストでその旨をお知らせすることができた。ひっそりと短いアナウンスで事実のみが語られ、あまり大きな扱いではなかったとのこと。ETERNAファンには大きなニュースであり、東西統一後の東独出身の音楽家に対する多少なりの配慮の足りなさを感じたのは筆者だけではあるまい。
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