商品コード:1340-064p[Ducretet Thomson] R.トゥルアール(pf) / Pf協奏曲/チャイコフスキー, グリーグ
商品コード: 1340-064p
商品詳細:Ducretet Thomsonの1960年代発売には木目デザイン(Maurice Tapieroによる)のシリーズがある。これらはジャケット10時方向に楕円で Concerts Colonne Pierre Dervaux と同一のマークがある。レコード番号もモノラルはCC ***、ステレオはSCC***で統一されたピエール・デルヴォー/コンセール・コロンヌ・シリーズである。指揮者とオケはシリーズ共通であり、曲によりゲストが加わる場合もある。コンセール・コロンヌは1873年に創設されたパリのオーケストラである。コロンヌ管弦楽団とも呼ぶ。エドゥアール・コロンヌが初代の総監督であった。エドゥアール・コロンヌの名前を取ったオケである。コンセール・ラムルー、コンセール・パドルーとともに、パリ3大民間オーケストラの一角を占める。ピエール・デルヴォーは1958年 - 1992年のLP時期の大半を網羅する時代に音楽監督を務めて、このオケの中興の祖といえる指揮者。ピエール・デルヴォー/コンセール・コロンヌ・シリーズは1962年頃から始まる実際のコンサートのライブ録音のシリーズである。ピエール・デルヴォー( 1917 - 1992)はフランス生まれの指揮者。1945年に パドルー管弦楽団を指揮して初の公開演奏を行う。1947年にオペラ=コミック座の指揮者に任命され、1953年まで務める。1956年から1972年までパリ・オペラ座の常任指揮者となりコンセール・ラムルーと兼任となる。1979年から1982年までニース・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者に就任。1964年から1986年までエコールノルマル音楽院の教授を務める傍ら、1965年から1972年までモントリオール音楽院の教授も兼任した。フランス音楽の偉大な擁護者として、幅広い録音活動を通じてフランス作品の普及にも務めた。Ducretet Thomsonはなぜピエール・デルヴォー/コンセール・コロンヌ・シリーズを始めたのか不明だがDucretet ThomsonがPathé傘下となる1961年の翌年か当シリーズがスタートしたことからPathéと関係があるようである。1961年録音・1962年発売のベートーヴェン:交響曲6番Op.68「田園」であるCC 501/SCC501~始まり20点以上存在すると思われる。Ducretet ThomsonとPathéの良いところがミックスした非常に音楽性の高いシリーズである。このシリーズ第10号であるチャイコフスキー/グリーグ:ピアノ協奏曲集ではソロにレイモン・トゥルアールを招いての演奏。レイモン・トゥルアール(1916– 2008)はイル・ド・フランスのエタンプ生まれ。アンドレ・ブロック、ジョゼフ・モーパン、ビクターストウブ、エミール・フォン・ザウアー、マルセル・デュプレ、ポール・デュカス、フィリップ・ゴベールに学び、1933年にピアノで一等賞を、1937年に監督で二等賞を受賞した。彼はイヴ・ナット、セルゲイ・ラフマニノフ、マヌエル・インファンテ、モーリス・ラヴェルとの音楽研究を完成させた。トゥルアールは1935年に最初のピアノ・リサイタルを行い、デビュー。1950年代の仏ODEONで多数のショパンのソロLPを出していたピアニスト。こんなところでその名前が出たのは驚きである。パリ音楽院とは異なる系譜を持つフレンチ・ピアニズムの持ち主で、協奏曲録音はあまりなかった。ここでも当時の個性的なスタイルを堅持していて、知っている人はうれしく感じるだろう。しかもステレオ録音。ヴィルトーゾチックなトゥルアールのソロに的確に合わせるデルヴォーは多少の苦労はしているようだが、ソリストに花を持たせた気使いを見せる。ここではトゥルアールにリードを任せ、しっかりとサポートに専念している。ソロがいる時といない時は大きく異なるデルヴォーの指揮。こんなコンサートを生で聴いたなら生涯忘れないだろう。ライブ感のよく出た、即興風のソロにも合わせるピエール・デルヴォーのプロフェッショナルな指揮が面白いといえる。これがピエール・デルヴォーの考える協奏曲である!シリーズにはD.エルリやシルルニクとの協奏曲などもある。彼らに並んでレイモン・トゥルアールが出てきたのは意外であった。
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