商品コード:1340-054b[PHILIPS] イタリアQt. / 弦楽四重奏曲/ドビュッシー, ラヴェル
商品コード: 1340-054b
商品詳細:ラヴェル/ドビュッシーという四重奏の組み合わせは多く、モノラル期より名盤は多い。パルナンQt.、レーヴェングートQt.等、ステレオ期に入って、モノラル期に無かった新鮮な解釈の演奏が出てきた。その代表的な一つに、このイタリアQt.がある。同じラテン系民族だけあって、作曲者の意図を理解しつつ、何とも美的でスタイリッシュな演奏を聴けるようになった。モノラル期の高価な名演も素晴らしいが、手頃な価格ながら、弦楽器の美しさを堪能できるこの盤はおすすめ。ステレオ期としてはレベルの高い演奏だろう。全体的に柔らかさがあり、しなやかでスタイリッシュ。このフランスの名曲2曲をあまり懐古的にならず現代の感覚で表現している、しかし強いメカニック性は感じない。逆に研ぎ澄まされた感性が冴える、ビギナーにもシニアにも納得だろう。ラヴェル/ドビュッシーの名演は目白押しだが、イタリアQt.がお好きな方にはこの演奏はイタリアQt.らしさが満載の大好きな演奏といえるだろう。アタックは極力行わず何処までもナイーブだが独自のテンポ感を持つ個性的な演奏は彼らだけのものだろう。イタリアQt.は彼らの長いキャリアの中でドビュッシーの弦楽四重奏曲ト短調Op.10を3回、ラヴェルの同ヘ長調を2回録音している。彼らのデビュー録音は1946年ミラノでのSPでのドビュッシーの弦楽四重奏曲だった(ドゥリアム・レコード)。ドビュッシーはその後1954年ミラノで、ラヴェルは1959年ミラノでモノラル録音されている。それらは英COLUMBIA:33CX 1155(ドビュッシー+ミヨー)/33CX 1727(ラヴェル+モーツァルト3番K156)という形で発売された。これがLPでの最後の録音である。英国COLUMBIAと聴き比べるのも面白い。変化の少ない団体ではあるがよく聴けば、後になるほどよく歌うようになり、表情は豊かになってゆく。その変化を楽しむことも室内楽の愉しみの一つだろう。
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