商品コード:1340-033n[ETERNA] O.スウィトナー指揮/ ドヴォルザーク:交響曲3番, フス教徒
商品コード: 1340-033n
商品詳細:2010年1月に亡くなったスウィトナーと言えばモーツァルトやベートーヴェン等が注目されがちだが、このドヴォルザークも非常に彼の個性が生きた秀演だと思う。'77年8番を最初に、'81年7番が最後。全てSUPが用いた楽譜と同じチェコの楽譜を用いるが、スタイルは全く異なり、いわゆるスラヴ風ではない。スウィトナーがベルリンsk.の首席だった時代、技師はクンツェとシュトリューベン。ケルテスに対抗できる少ない演奏。ベルリンsk.を大胆に鳴らすも、迫力のみならず、適度な明るさと穏やかさがあって、初期作品が特に聴き応えあり。3番も良い。オトマール・スウィトナー(1922- 2010)は実は東独の人ではない。オーストリアのインスブルックの生まれ。ドイツ系の父とイタリア系の母を持つ。ウィーンでクレメンス・クラウスに師事する。当初西側の歌劇場の指揮者をしていたが1960年にドレスデン国立歌劇場(現・ザクセン州立歌劇場)、1964年ベルリン国立歌劇場の音楽監督に就任した頃から東ドイツに活動の軸足を移し、この国の2大国立歌劇場でオペラとコンサートの両面で活躍する。確かにドレスデンsk.の楽長を1960年 - 1964年に務めている。マタチッチとザンデルリングの間である。ただドレスデンsk.との録音は時代的にも僅かしかない。大半がベルリンsk.との録音。ベルリンskはドレスデンsk.同様ベルリン国立歌劇場の専属オケである。この時点でスウィトナーは東に拠点を移し、東に骨をうずめることを決意したと思われる。初来日は1971年で、NHK交響楽団を指揮し、日本でも知名度を上げていった。奇しくも1990年に東西ドイツの統一が成されるのと入れ替わるように、ベルリンのポストを辞任し引退に向かった。手兵のシュターツカペレ・ベルリンと録音したベートーヴェンの交響曲全集も日本コロムビアとの共同制作がある。スウィトナーのスタイルは南のドレスデンとは異なる渋さの中にも清冽な快さがある。この音作りがETERNAにおけるベルリンsk.の音と認知されていったように思われる。ETERNA指揮の中でもベルリン派とドレスデン派の二つに分かれるのもこの為だろう。客演が多く一人の指揮者に定まらなかったドレスデンに比べ、ベルリンは常にスウィトナーと共にあったと言える。
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