商品コード:1341-054b[CALLIOPE] J.P.ドーテル指揮/ ラモー:六重奏用に編曲された6つのコンセール
商品コード: 1341-054b
商品詳細:1980年録音だが、CALLIOPEの音は良い。仏バロック後期最大の作曲家ラモー(1683~1764年)。これがラモーが唯一作曲した室内楽「コンセール用のクラヴサン曲集」を六重奏用に編曲したもの。カーン室内o.はVn7台、Va、Vc、Cbの10人。これをJ.P.ドーテルがまとめる。ソロのある協奏曲ではなく合奏協奏曲に近い。1740年頃の作で、バッハが亡くなる約10年前の作品。バッハの影響を受けていないフランス・バロックの優雅でギャラントな雰囲気がよく出ている。オケのあるカーン(Caen)は、フランスの北西部に位置する都市で、カルヴァドス県の県庁所在地である。指揮者のジャン・ピエール・ドーテル(Jean-Pierre Dautel)は1917年フランス生まれの指揮者で1951年カーン室内o.を創設し、亡くなる2000年までこのオケを育てた。録音は多くないが1963年頃Le Chant Du MondeにモーツァルトのK.317を録音したのが有名。モーツァルトの他、フレンチ・バロックを得意とした。これは1980年頃カーンでの録音で、地方の小規模オケながら斬新で生命感あふれた素晴らしい演奏である。日本人には馴染みの薄いフレンチ・バロックのコンセール曲だがドイツ・バロックとは全く異なる世界感が楽しめる。尚A面Premier Concertの第2曲目のLa Livriは誰もが一度は耳にしたことがある有名な旋律である。原曲は「コンセール形式によるクラヴサン曲集」であり、それを弦楽六重奏へ編曲したものである。第6番は、ラモーの新クラヴサン 曲集からの4曲を編曲したものとなっている。ただ、ラモー自身が編曲したものではなく、編曲者は不明。更に実際に弦楽六重奏で演奏した録音は稀で、室内オーケストラで演奏されることが多い。当盤も弦楽合奏版で演奏されている。逆に四重奏に編曲して演奏される場合もある(クイケン他・Accent:ACC 9493)。「コンセール形式によるクラヴサン曲集」はチェンバロ独奏を指すものではない。1970年代フランスでコンセールは管弦楽組曲を意味する言葉である。クラヴサンとともにいくつかの楽器が活躍する室内楽形式となった室内楽である。勿論クラヴサンが主体となっており、場合によってはそれだけで演奏される例もある。作曲者も奨励しており、録音も複数出ている。「コンセール形式によるクラヴサン曲集」は全6曲で第6番は前記のように編曲時に6曲1セットとするため別曲から創作されている。従って六重奏への編曲は演奏団体を固定するのに役立つ理にかなった編曲であり、弦楽合奏版もしかりである。ここでは10人編成のようで、優美な雰囲気が出た良質な演奏である。
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