商品コード:1341-045[DECCA] I.ケルテス指揮/ ロッシーニ:スターバト・マーテル
商品コード: 1341-045
商品詳細:ケルテスはオケ曲だけでなく、このような宗教曲の録音は他にもある。しかし、イタリア作品まで録音するとは思わなかった。オケはロンドンso.。時期的には、同じロンドンso.とドヴォルザークの全集を創り上げてからしばらく後のこと。ケルテスは無理にイタリア的に仕上げようとはせず、彼の感覚で上品に仕上げている。1972年の初出。どのオケを振ってもケルテスは素晴らしいが、ロンドンso.とは全集作業を通じて相性が良いようだ。宗教性は強く感じる。ロッシーニ:スターバト・マーテルはスペイン・ワイン「シャトー・マルゴー」のオーナーで銀行家でもあった友人のアグアドから依頼された作品。アグアドは友人のヴァレーラ評議員に贈る目的で依頼した。ロッシーニはプライヴェートな演奏と楽譜の門外不出を条件に「スターバト・マーテル」をヴァレーラ評議員に献呈した。ロッシーニは6曲(現行版の第1曲と第5-9曲)のみを作曲し、残る6曲はジョヴァンニ・タドリーニに代作を頼んだ。この合作版の初演は1833年にマドリードの礼拝堂で行われた。しかにこれは不完全な作品であった。初演をロッシーニ本人が聴くことはなく、ロッシーニはこの版を出版も再演もしなかった。依頼者のヴァレーラ評議員の死後、その楽譜をパリの出版者であるオラニエ(Aulagnier)が入手して出版した。ロッシーニはその半分が自作でないことを気にして、自力で全曲を完成させることを決断した。この新しい「スターバト・マーテル」の版は全部で10曲からなり、1841年末までに完成した。この完全版は1842年1月7日にパリのイタリア劇場で初演された。現在通常演奏される「スターバト・マーテル」はロッシーニの10曲版である。「オペラ的」と評される事の多い宗教作品だが、本曲の構成やオーケストレーションや合唱はオペラのものとは全く異なっており、オペラ的であるという批判は当たらないとされている。メロディー・メーカーであるロッシーニである為、旋律に富み外向的であるといえるが、イタリア系宗教作品にはその傾向が強い。「スターバト・マーテル」は日本語訳で「悲しみの聖母」とされるが当社では使用しない。
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