商品コード:1342-024b[DECCA] G.ショルティ指揮/ ヴェルディ:ドン・カルロ(全曲)
商品コード: 1342-024b
商品詳細:これは、「ニーベルングの指環」全曲録音の最後の曲である「神々の黄昏」が1965年10月29日~11月19日にウィーンにて録音が終了する3か月ほど前にロンドン・オペラ・センターで行われたイタリア・オペラ録音。ジョン・カルショウも全く人使いの荒いプロデューサーだったようで、「神々の黄昏」が終わるまで待ってくれずに、ロンドンで「ドン・カルロ」を差し込まれた。けなげなショルティは問答無用でやらざるを得なかったのだろう。LP4枚分の録音をこなし、3か月後、ウィーンに飛んで「ニーベルングの指環」を完結させた。当時のショルティの超人的なスケジュールを考えると気の毒になるが、結果これら無謀なスケジュールを無難にこなし結果を出したからこその名声と地位を得たのだろう。ワーグナーとイタリア・オペラは全く異なる。ここではレナータ・テヴァルディとカルロ・ベルゴンツィが主役となり、ヴェルディの「ドン・カルロ」を歌唱。「ドン・カルロ」はパリ・オペラ座の依頼により、1865年から1866年にかけて作曲、全5幕のオペラとして1867年3月にオペラ座にて初演したヴェルディの23作目のオペラ。原作は1787年作フリードリヒ・フォン・シラー作の戯曲「ドン・カルロス」である。因みにフランス語では「ドン・カルロス」。フランスのグランド・オペラの形式で書かれたこともあり、設定が大規模で、充実した出演者を多数必要とする。その為、現代では採算上の問題から祝祭的な時期などでなければ上演が難しく、ヴェルディの他作品に比べて上演機会は多くないが、重厚な音楽によってヴェルディ中期の傑作として高く評価されている。当時上り調子のDECCAだからこそ踏み切った録音といえる。 「ドン・カルロ」には6つの異なる版がある。ここでは1886年イタリア語5幕版使用と思われる。ウィーンpo.とはやはりオケの様子が異なり、軽快な流れでヴェルディの華やぎがよく出ている。何といっても配役が良いので、ショルティにとっても彼らに任せておけば曲として成立してくれる仕事であったはずである。で無ければ「ニーベルングの指環」完成直前に出来る録音ではない。何でもこなせる指揮者ゲオルグ・ショルティの真価が出た録音で、本人は全面に出ず、裏方に徹した印象が強い。
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