商品コード:1342-006[COLUMBIA] J.フルネ指揮/ ベルリオーズ:死者のための大ミサ曲「レクイエム」
商品コード: 1342-006
商品詳細:当盤が同曲のSP期の傑作。1943年パリ・サン・トサントゥスタシュ教会で録音、1950年代にLP化された。大変音質が良い。大編成のオケと200人の大合唱を要する大作。この録音がその通りの編成で演奏されているかは不明だが、ミュンシュ盤が登場する以前の最大規模の編成と思われる。鎮魂歌の名に相応しい空気感を醸し出す。宗教作曲家としても多大な業績を残したベルリオーズの「レクイエム」は1837年3月末に、七月革命の犠牲者を追悼する為に仏政府の依頼によるもの。7月革命の犠牲者、および1835年のルイ・フィリップ王暗殺未遂事件の犠牲者のための慰霊祭を同年7月28日に催すことが計画され、その際に演奏するレクイエムの作曲がベルリオーズに依頼されたのである。当時まだ若手(33歳)の作曲家であったベルリオーズにこのような政府の公式行事のための楽曲が依頼されたのは異例なことであり、これはベルリオーズに好意を寄せていた内務大臣アドリアン・ド・ガスパランの意向による。後に本作の献呈がこの人物になされた事からも明らかである。しかし、この年の革命記念式典は規模が縮小され、最終的に中止された。初演に向けて準備を進めていたベルリオーズは資金繰りで窮地に陥ったが、アルジェリアでの戦争で同年10月に戦死したフランスの将軍シャルル=マリー・ドニ・ド・ダムレモンを始めとする将兵の追悼式典が行われるであろうことに目をつけ、その際に『レクイエム』が演奏されるよう手を尽くした。こうして、同年12月5日に陸軍主催で行われたアンヴァリッドの礼拝堂での追悼式において、フランソワ・アブネックの指揮でベルリオーズの『レクイエム』は初演された。LPでは1956年ディミトリ・ミトロプーロスがウィーンでウィーンpo.と録音したのが最初と思われる。しかしフランスでの最初の全曲録音は当録音であったと思われる。ジャケットに記載はエミール・パッサーニo.となっているが実際はパリ放送大管弦楽団が本当らしい。手作り感さえ感じられる素朴な演奏である。
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