商品コード:1343-031[HMV] M.サージェント指揮 G.ロレンツ(hr) / シベリウス:管弦楽作品集
商品コード: 1343-031
商品詳細:バルビローリを始めサージェントのような、いかにも英国紳士で英国のオケしか振らないような指揮者がEMIの販売戦略の為か時にウィーンpo.を振った録音がある。このシベリウスの管弦楽作品集も1961年11月にサージェントがウィーンに赴き、たった3日で4曲のLP1枚分を仕上げたウィーン録音である。サージェントといえば英国では力のある指揮者であり、ホルスト「惑星」の凄みのある演奏などを知っていれば、パワーのある指揮者という印象だろう。ウィーンpo.とのシベリウスはどうかといえば、流石にBBCso.を振るようなわけには行かない。お互い「初めまして」のような関係もあってか、お互い多少の遠慮がみられた演奏といえる。しかし音はよく前に出ていて上品であり、麗しい演奏であることは事実である。元々ウィーンpo.は優美で知られるオケであり、北欧系の音楽が向いているとは言い難い。その為高名な指揮者が振っても北欧のオケのような寒々とした冷気がやって来ないのは致し方ない。但し上品この上ない作品に仕上がる。それもあってサージェント/ウィーンpo.はホルスト「惑星」とは随分異なるイメージの仕上がりである。北欧のオケにはない良さといえばロマッチックな気分がシベリウスに加味される点だろう。それは決してマイナスポイントではない。聴く側とすれば、ひたすらひんやりした演奏より、多少なりとも品の良さも欲しいからである。ウィーンpo.の常連であったカラヤンならまた異なる雰囲気となったのだろう。サージェントは出来るだけ弄らず、ウィーンpo.の持つポテンシャルを引き出した演奏となっている。その為何もしていないような印象を受けるが、敢えて作為を避けたことでウィーンフィルの良さが出て、苦手とする北欧作品との相性問題を弱めたのではないだろうか?有る意味指揮棒を持って立っていただけのような演奏だが、結果オーライだったようである。
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