商品コード:1343-022n[DECCA] V.アシュケナージ(pf) / モーツァルト:Pfソナタ17, 8番, ロンドK.511
商品コード: 1343-022n
商品詳細:ED3のオリジナル。アシュケナージの珍しいモーツァルト選集。'69年の録音で大デッカ最終期、ミゾ無しED3レーベルでオリジナルとなる。モーツァルトのソナタは不得手かと思っていたが、どうして意外にも軽やかに弾みテンポ良くなかなかの出来だと思う。ケルテスとのモーツァルト:Pf協奏曲集もあり。モーツァルトが苦手なわけでわない。ピアノの音色は少し硬めでコロコロとよく鍵盤を動き、やや表情に含みが欲しい所だがそのストレートさが彼の身上か。ウラディーミル・アシュケナージ(1937-)はソヴィエト連邦のゴーリキー(現在のニジニ・ノヴゴロド)の音楽家の家庭に生まれた。6歳でピアノを始め、2年後にはモスクワでデビュー演奏会を開いた。9歳の時にモスクワ音楽院附属中央音楽学校に入学し、アナイダ・スンバティアンに師事した。直接の師はオボーリンで系譜ではイグムノフ一派となる。1955年には18歳でワルシャワで開催されたショパン国際ピアノ・コンクールに出場し、2位に輝いた(優勝はアダム・ハラシェヴィチ)。この時にアシュケナージが優勝を逃したことに納得できなかったアルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリが審査員を降板する騒動を起こしたことはよく知られている。この年にモスクワ音楽院に入学、レフ・オボーリンやボリス・ゼムリャンスキーに師事した。翌1956年にはエリザベート王妃国際音楽コンクールに出場して優勝を果たし、これを機にヨーロッパ各国や北米を演奏旅行してセンセーショナルな成功を収めた。1958年英COLUMBIAに録音を行う。1963年からはDECCAの専属となった。音楽院在学中から国際的な名声を確立した。アシュケナージがロシアン・スクール生であったことはすっかり忘れられているがオボーリンの生徒だった。1960年代にDECCAに入れた数枚の録音は音質の良さも手伝ってか完成度はどれも高い。このモーツァルトは1969年の録音であり、十分に聴ける内容。特段モーツァルトファンで無くとも楽しめるクオリティの高さは保証されている。この時期のアシュケナージはまだまだしっかりと初心を保っていたようである。1960年代の録音は安心して大丈夫といえる。
アシュケナージの在庫一覧へ