商品コード:1344-024[COLUMBIA] O.クレンペラー指揮/ R.シュトラウス:死と変容, メタモルフォーゼン
商品コード: 1344-024
商品詳細:クレンペラーのR.シュトラウスは2枚。英盤で聴くクレンペラーの音は重厚であり、曲によってはぴったりとはまる。特に1960年前後の録音でここまで重圧感があってしかも満足感を得られる録音は少ない。曲を大掴みにしながら、細部にも手の入ったクレンペラーの真骨頂が味わえる。ステレオだからこそ見えてくるデリケートな細部がくっきりと感じられる。クレンペラーはハンブルクに住んでいた15歳の頃、母親に連れて行かれたコンサートで、リヒャルト・シュトラウスの交響詩「死と変容(浄化)」を聴いて強烈な印象を受け、この作品を素晴らしいと思ったと後にインタビューで語っている。クレンペラーが残したR.シュトラウスの録音は、交響詩「ドン・ファン」、「死と変容」、「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」、サロメから「七つのヴェールの踊り」、「メタモルフォーゼン~23の独奏弦楽器のための習作」で全てと思われる。カラヤンもR.シュトラウスを得意としていたが英COLUMBIA時代にはあまり録音していない。時代の理解という点もあり、またステレオとの親和性も強いのかもしれない。クレンペラーは大作の「ツァラトゥストラはかく語りき」や「英雄の生涯」の2曲は録音していないのが不思議である。クレンペラーの少年期の体験は「死と変容」であって、決してR.シュトラウスという作曲家そのものではなかったようである。しかし、クレンペラーが録音に踏み切ったR.シュトラウス作品はどれも重要である。ベートーヴェンを指揮するクレンペラーとは全く違った側面を見せる。激しい気迫と強烈なパッションが感じられる。中でも「メタモルフォーゼン」に於ける豪快さは白眉である。いかにカラヤンがR.シュトラウスを得意としてもこんな激烈な演奏は出来ない。そこには基本にある上品さがあるからである。クレンペラーにはその上品さを意に介さない。基本ドライな演奏を良しとするクレンペラーの「メタモルフォーゼン」には悲しみすら感じてしまうほどの気迫がこもっているからなのだろう。
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