商品コード:1344-023[COLUMBIA] O.クレンペラー指揮/ チャイコフスキー:交響曲6番「悲愴」
商品コード: 1344-023
商品詳細:クレンペラーの録音の中では比較的珍しいチャイコフスキー。英SAXは今でも人気が高く価格が下ることはないだろう。クレンペラーの大袈裟な表現がフィットして効力を生むチャイコフスキー。ベートーヴェンでは必ずしもクレンペラーのスタイルがフィットしなかった曲もあったがチャイコフスキーには納得されるだろう。後期3曲録音しており、6番は一番早い1961年録音。しかしクレンペラーにチャイコフスキーはイメージ的に結びつきが弱いのではないだろうか? 実際クレンペラーは別にチャイコフスキーが嫌いだったわけでもなく、実際演奏も結構行っている。1935年の「ニューヨーク・タイムズ」のインタビューでは以下のように語っている。---私がチャイコフスキーを演奏するのは、それが良い音楽だからです。しかし、チャイコフスキーは指揮者のやりたい放題の犠牲になってきました。次第に彼の作品の演奏は、誇張されヒステリックな、全く間違った感情をもたらすものとなり、ついにこの音楽を悪趣味の象徴とするまでになってしまいました。しかし資料にあたって、彼の生涯と実際の楽譜を調べてみれば、彼は自分の心に素直に忠実に書いた真正の作曲家であることが分かるのです。つまり、悪趣味は彼の音楽の中ではなく、それを演奏する人間の中にあるのです。---。クレンペラーはそれまでのチャイコフスキー演奏に苦言を持っていたようで、いらぬ意図が入リすぎている--と言っているのである。したがってこの録音はクレンペラーの意思を忠実に反映した演奏になっている。ドラマチックな演出はここには多くない。この演奏に爆演を期待しても、出て来ないのである。しかしクレンペラーらしいは迫力はタップリ用意されている。違うのはスラブ的センチメンタリズムや不自然な誇張がないという点である。しかしいつのも重力級のオケが吠える爽快な演奏であることは確かである。オケは大音響で鳴り響くが情感を極力避けた演奏がクレンペラーらしさであり、他の指揮者が真似のできないスタイルではないだろうか?6番は4/5番とクレンペラー自身のスタンスは基本同じだが、迫力の度合いは4/5番以上に凄まじく、遅いテンポと相まって悪魔的な世界感が出ている。英国ステレオオリジナルは増々希少性が高まるだろう!
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